JICA海外協力隊の世界日記

微笑みの国から

別れ

とうとう最後の日が来た。活動最終日。この2,3日、後かたずけに専念し、後任者が使い易いように私用物は持ち帰り、デスク周りを整理、整頓した。後任者への引継ぎ資料も作成し、後はディレクターとNEAスタッフたちへの離任の挨拶だけが残った。

振り返えると、2年前少し緊張しながらNEAスタッフと最初の顔合わせをした。ぎこちなく挨拶を交わしたことを思い出す。これから2年間うまくやっていけるだろうかと不安もあった。そんな私の不安を吹き飛ばすかのようなカウンターパートたちの笑顔にどれだけ救われただろうか。

最初は、3カ月ぐらいはお互いを理解し、信頼関係を作ることに専念しようと思っていた。しかし、カウンターパートのMS.モリカさんが持ってきた1枚の紙は、そんな考えを一蹴した。「これが、今日から3日間のオリエンテーションスケジュールです」と、渡された紙にはびっしりと予定が書きこまれていた。1日目から活動が始まった。NEAには5つの部署がある。午前と午後に分かれて、部署の長とスタッフが参加する業務説明を受ける。その日から2週間があっという間に過ぎた。気がついてみる、スタッフたちと活動をしていた。驚いたことに、オリエンテーション最終日に、明日は2年間の活動計画を作成しましょうと言うモリカさんの言葉だ。「私たちはNEAカルチャーを作りたいのです。公共機関のイメージは大変悪く、カンボジア人は信頼していません。その悪いイメージを変えたいのです」。彼女たちの熱意の後押しもあり私の活動は考えていた以上の成果を上げた。有能で協力的なスタッフのおかげだ。

ディレクターと最後の言葉を交わす。過ぎてしまえば、あっという間の2年間だった。素晴らしい出会いと、充実した活動ができた2年間であった。

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