JICA海外協力隊の世界日記

特派員はやじいのバヌアツ通信

バヌアツの主食材としての肉類

バヌアツへ来たら是非食して欲しいのはビーフである(写真1)。中国人の経営する Au Bon Marche(フランス系)やVanuatu Butchery(肉屋)で売っている牛肉は、皆国産である。ちょっと古いが、昨年9月の新聞(Daily Post)におもしろい記事が載っていたのでここに紹介します。バヌアツで一番大きいサント島の東部に位置するアンバエ島の家畜牛が絶滅する危機にあり、その対策として他の島から急遽牛を補充したという記事内容です。牛が船に載せられて島から島へと移動するのもこの国ならではの光景です(小柳ルミ子の「瀬戸の花嫁」を髣髴させます;随分古いか!!)。それにしても、国内消費どころか、コプラ、ココア、カヴァ、コーヒー等と共に、主要輸出品目の一つとなっているバヌアツ産の牛肉は、品質が良く、BSEの心配もなく安全だと日本市場でも高い評価を得ているようです。

牛肉に次いでバヌアツで多く食されているのは鶏肉である。これは丸々一羽湯掻いたのが売られているケース(写真2)が多いが、手羽、足や首の部分肉もお馴染みである。私の前の赴任国のパナマで多く見られたような“から揚げ”は一般的に少なく、ここではケンタッキーフライドチキンを小型化したような照り焼き風部分売りが一般的である。値段も丸ごと一羽(約1kg)が1,000VT, 足及び喉の鶏肉共、390VT/kgと手頃である。中央野菜市場では生きた鶏がそのまま売られている場面も時々見られるが、さすがにそれを丸まる一羽買っていって家で締める気にはならない。

この国のシンボルマークとなっているタスク(輪を描いたブタの牙)に見られるように小島の集落では、根菜類の焼畑農耕や、ブタ・ニワトリの家畜飼養で自給自足の生計を立てているようであるが、ポートビラのスーパー等ではめったに豚肉を販売していないし、あったとしても非常に高いのが玉に瑕である。私は昔から冬瓜とブタの細切れ肉を醤油でシンプルに煮るのが好きでそんな料理ができないものかと豚肉を捜しているが、ブタのももや足肉の塊(写真3:2,000VT/kg)はたまに見つけるが、細切れなんかにはめったに出会わないことは寂しい限りである。

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