2019/03/01 Fri
いざ日本へ ~夢を叶えるまでの話②~ さわやかNo,40
【保護者会議の翌週 ~日記より~】
2018年9月26日20時34分
この日の練習後,マネージャーのダニさんが僕のところに駆け寄ってきた。
そして彼女はこう言いました。
「先生!日本に行くよ」
どういうことかというと,今日のお昼に“前回の会議で話し合ったペルーに行くのか日本に行くのか火曜日までに答えをお願いします。”とお願いしていた件について,9人の選手とその保護者が“日本遠征”参加を表明してくれました。
野球の試合に必要な人数は9人。その最低ラインの9人が家族会議の末,日本に行くということを決断してくれました。
9人揃ったということで,ペルーの招待大会には“大会不参加”の断りの連絡を入れ,これからは日本行きを見据えてこのチームは動いていくことになりました。
各家庭裕福なわけではありません。毎月家に入るお金を切り詰めて選手の月謝を払っている家族も多くあります。
そんな中で決断してくれた日本行き。
保護者の方々は前向きに,「本当に夢みたいな話。子どもたちにとっては人生の中でもとても大きなイベントになる。お金のことはこれから遠征までの期間までに,みんなで稼ごう」と心強い言葉をくれました。
ブラジルで出会った子どもたちと日本に帰ることができる,そして日本のたくさんの人にブラジルの選手を紹介するチャンスのスタートラインに立てたことが,とても嬉しかった。
後は,しっかりと準備をすること。
この各家庭の決断と,子どもたちの将来に対し,最高の10日間をプレゼントすることが自分の務め。
やれることは全部やって,たくさんの人と良かったなといえる環境を作りたいと思います。
【当の子どもたちの反応は?】
さて,これで配属先,保護者と第二段階までクリア。
話が前進する度に,ホッとした気持ちになりました。
ただ,そこまではまだまだ大人だけでの話。
まだ遠征の当事者である子どもたちとは,この件について一切話をしていません。
実際に遠征をする子どもの気持ちも聞いておく必要があります。
ダニさんから「日本に行くよ!」と話をもらった翌日の練習後に,子どもたちを呼びました。
『来年の3月に,日本に野球をしに行こうと考えてるんやけど,どう?』と話をしました。
どんな表情を見せてくれるのか,不安と楽しみな気持ちが交錯していました。
私のその言葉を聞くや否や,目をパッキーーーン!!とさせながらも,「ほんまに言ってる?」と最初は疑い気味。
『ほんまやで。先週の土曜日にお父さん・お母さんとミーテイングをしてたのは,この件についてやってん』
と言うと,
飛び跳ねて喜ぶ子どもや飛びついてくる子。
「ほんまに?ほんまに?どういうこと?」と状況を受け入れるまで時間がかかる子どもも。
「お寿司も食べれる?」『いやいや,そっちか〜い!!』
とにかく思っていた以上の反応を見せてくれて,『一緒にそこに向けて頑張っていこうな』と話をすることができました。
《続く》
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☆今回のブログでは,日本遠征実施に到るまでの出来事を,時間を遡って書いています。
時間の錯誤にご注意ください!!☆
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