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私がブータンに来たのは、ブータンで柔道が始まってからちょうど4年程たった頃でした。国内に道場はひとつだけで、柔道大会と言っても男女別、階級別に分けると、対戦相手はいつも同じ顔ぶれになってしまいます。そんな状況を何とかしようと、ブータン柔道協会として初めて国外の大会に参加するため、関係者との交渉や資金面のやり繰りに多くの時間をかけてきました。

それと並行して、任期の始めから「ブータン国内にふたつめの道場をつくる」ということも真剣に考えて取り組んできました。畳や柔道着、そして場所の問題もあり、なかなか前に進むことのできない苦しい時期が続きましたが、私の任期も終盤に差し掛かった5月にようやく第二の道場をスタートさせることができました。

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小さな道場ですが、空手協会が使っているテナントをシェアして、週に一度だけ畳を敷き、近くに住む小さな子どもたちを集めて、簡単なエクササイズや受け身などを教えています（この日はJICAブータン事務所の所長も参加してくださいました）。畳は昨年12月にこの記事で紹介したものです。

少しずつメンバーを増やしていずれは道場対抗戦ができるようになればと考えていますが、残念ながら私の日本への帰国日が迫ってきました。今後の夢は後任に託し、日本からブータンの柔道の成長を見守っていきたいと思っています。