JICA海外協力隊の世界日記

サーイドゲッタン(幸せたくさん)を目指して

花を咲かせるために

おはようございます。こんにちは。こんばんは。

青年海外協力隊、エジプト隊員、加藤奏太と申します。

まず初めに、先の大阪地震、及び西日本豪雨災害における被害者の方々の

ご冥福をお祈りいたします。

正直なところ、日本から離れていると、ネット上の情報でしか知ることができません。

日本国内でも全情報が掴めていないことも聞きました。

もっと、実情を知りたい、知らなければいけない、けれどよくわかっていません。

ただ、大変な災害であったと思っています。

遠くエジプトからですが、一日も早く心が休める日が来ることを願っています。

2017年度1次隊として、2017年、7月にエジプトに降り立ち、

早くも一年が経過しました。

残り1年、2019年7月1日にエジプトを旅立つまで、

ここで知ったこと、感じたこと、思いなど、

この場に綴らせていただくチャンスを頂きましたので、書かせていただきます。

2018年7月8日

1年間の活動を受けての

中間報告会がありました。

この1年間、

小学校教育隊員として派遣された私は、

音楽の先生として、地元の小学校に携わってきました。

それを通して子どもたちの素晴らしさと可能性を学び、

それを通して先生方の思いや現状を知り、

それを通してエジプトの教育の現状を受け止めました。

エジプトは砂漠ですが、都市部では意外と緑があります。

花も咲きます。

綺麗です。

そんな花を見ていて、ふと、

「植物を育てることになぞらえて、やってきたことをプレゼンしよう」

という考えに至りました。

今までやってきたことは。

音楽の授業がない地区【なかなか花が咲きそうにない土地】に

エジプトの厳しく照り付ける太陽の下で育った逞しい子どもたち

本当は多くの栄養が含まれている可能性があるけど、その素質が開花する場面に恵まれなかった土】に

周りの先生方から、私の拙いアラビア語等をフォローしていただきながら【土の開花の刺激になるような肥料をまいてもらいつつ

私が今までの教員人生の経験を生かして、授業を通じた関わりをもってきた【よく空気に触れ、柔らかくするための鍬で目一杯耕した

ということでした。

要は、土は耕したと。

でもそれをいくらやっても、花は咲かない。実はつかない。ですよね。

そのことは、わかっている。

だからこそ。

そこで、音楽授業の大切なスパイスをたくさん盛り込んだ公開授業を実施し【種を多くの先生の前に持ち出し

授業研究会で、授業についての意見を言い合い【共に種を植え

音楽の授業の素晴らしさを多くの場(朝会や発表会への参加)で伝え【種を植えたことを多くの人に伝え

中高の音楽の先生を指導現場を見学し、より深く音楽教育の現状を知る【芽を守っていく方法について見識を深める

ということを行ってきたと。

でも、自分でも気が付いているんです。わかってはいるんです。

本当にやらなければいけないことができていないことを。

水をまく

先生方とともに、

直接的に音楽の授業を増やす道に進まなければ。

先生方がやりたがらないところにメスを入れなければ。

花が咲く、どころか、

芽は伸びていかないと。

そこには、いくつかの壁があると感じています。

大きく分けると2つ。

制度の壁と。言葉(文化)の壁が。

でも、立ち向かえば、理解し合えれば、きっと芽は伸びるでしょう。

しかも、それは、壁じゃないかもしれない。

壁だと思っているだけなのかもしれない。

その壁(だと思っているもの)の隙間から、

きっと日は差し込む。

水をあげようとすれば、

自分じゃなくても、いつか思いは届くと信じて。

残り1年間も頑張ります。

花を咲かせるために

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