JICA海外協力隊の世界日記

手のひらのパナマ野生蘭

命をいただきます

こんにちは。あゆみです。

今回は、”生き物を食べる”ことについてお話します。

わたしのホストファミリーの家には、鶏が約50匹います。

先日、そのうちの10匹を食べるために絞めました。

絞められた鶏は、すぐに熱湯に入れられ、羽を剥がした後に、捌かれます。

わたしも、羽を剥がす作業を手伝いさせてもらいました。

羽は、力を入れずとも、驚くほどするりと抜けました。

頭、背中、腕の裏にびっしりと生えた毛は、ひとつ、ひとつ、手作業でむしり取られます。

羽の抜けたあとのぶつぶつとした毛穴の手触りと、ぐったりと伸びた首。

おなかをひっくり返そうと持ち上げたとき、詰まった身体の重さを腕にずっしりと感じました。

雨が家畜の血の匂いをこもらせ、少し気分が悪くなりました。

食用になる鶏は、ほとんどが生後6か月の未満だそうです。

それ以上だと、食べるにも、絞めるにも、大きくなりすぎてしまうのです。

「この鶏たちは、誕生日を迎えられないんだよ。」

この家に住む、10歳のクレセンシオが教えてくれました。

スーパーでパックとして売られている鶏肉が、生きた鶏からきているという事実。

そんな当たり前な事と、この腕に感じた命の重さは、似ているようで全く違うものだと、わたしは思いました。

命を、いただきます。

Ayu

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ