JICA海外協力隊の世界日記

まるタイ日記

表と裏

日本の学校の体育祭とは大きく異なる、タイのスポーツ大会。その目玉は、豪華なパレードと、熱の入ったチア合戦です。タイでは、身体を使って力いっぱい運動したり、日頃の体育授業の成果を見せたりすることよりも、きらびやかに着飾り、美しいショーで観客を魅せることのほうに、価値が置かれているようです。
そして、優勝を色対抗で争うのも、タイらしいところでしょう。ウィチェンマトゥ学校では、黄色、ピンク、緑、水色、紫、赤の6色に分かれ、それぞれチームの覇権をかけて戦います。年間スケジュールがなかなか定まらないタイの学校においても、このスポーツ大会だけはずーっと前から日程が確定しているなど、この行事が生徒教職員にとって、いかに重要なのかがわかります。

スポーツ大会当日。パレードは、朝7時半から9時くらいまで、トラン市内の大通りを封鎖しておこなわれました。生徒たちは美しく化粧し、ミスタイランドの如く、堂々とドレスを身にまといます。ほかにも、学校のシンボルであるダイヤモンド型のオブジェを持つ生徒、マーチングバンド、前国王ラーマ9世の幕やウィチェンマトゥ学校創設者の像を持つ生徒など、カラフルな行列がつづきます。
その一方で、華やかな表舞台を陰で支える生徒たちの姿も見ることができました。炎天下の中をパレードする友だちの汗を拭きながら、「いいよ!きれいだよ!がんばって!」と励ますマネージャー的裏方、美しい行列を記録に残す写真係、「急いで歩かなくてもいいよ!今、前方は詰まっているから」と行進の速さを指示する担当、水分補給係など、行進する花形の生徒以上に、裏方の気配りが見えるパレードでした。

上の写真では、花形が乗る滑車を押していますね。この後ろ姿を見て、わたしも、“舞台裏”でがんばる人たちへの感謝を忘れてはいけないなぁと思いました。スポーツ大会、それぞれの役割を通して、生徒たちにもいろいろと学びがあったのではないでしょうか。

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