JICA海外協力隊の世界日記

ライフ・オブ・カリビアン

表彰システムの導入

施設に、表彰システムを作りました。

8月の一時帰国中に、

・更生保護法人 紫翠苑

・多摩少年院

・児童自立支援施設 国立武蔵野学院

を見学させていただきました。

3施設で実施されている取組を参考に草案を作り、

職員、少女たちの意見をふまえて、

10月から「アプトン表彰システム」の実施を始めました。

どんなシステムかと言うと

子供が良い行動によってポイントを集め、

月ごとに、一番沢山ポイントの貯まった少女が

表彰されるというもの。

一番よかったのは、職員が子供のケース会議をするようになったこと

この表彰システム、表向きの目的はもちろん、

「少女の行動変容や自尊心向上の、ひとつのきっかけとなる」

ということですが、

私の心の中には、裏の目的として

「職員たちが子供1人1人について会議をするきっかけになればいいな」

という思いが、強くありました。

今まで、会議は週1または2週に1回、連絡事項が主。

問題があった場合を除いて

子供1人1人について職員会議で話すことはなく、

主に副所長の視点のみが子供の評価に反映されていました。

この表彰システムは以下のような仕組みになっています。

・金曜日の職員会議で、皆でその週に各少女が得るポイントを決定する。

 (各職員は、1人の少女に、最大5点つけられる。)

・月曜日の朝会で職員が少女たちに、先週の得点、よかったところ、

努力すると良いところ、を伝える。

結果、この裏目的は…

大成功!!

週の振り返り職員会議を2回行いましたが、

私が口をはさむ隙がないほどの活気で、

1人1人の職員が子供に関する観察を口にしています。

「昨日のKちゃんの〇〇先生に対する言葉は良くなかったわね。」

「“お前のケツ臭い”って言われたわ。笑。

 でもその後ちゃんと謝りに来たから、私は3点にしようかな。」

「給食当番は、床掃除がとにかく嫌みたいね。言うだけでキレちゃう。」

「でも、キレた後に回復する時間が前より短くなったと思わない?」

「たしかに。」

「先生が指示出した瞬間、内容聞かないでキレる傾向があるわよね。」

「とりあえずKちゃんは、先生の指示を最後まで聞いてみること。

 キレる代わりに“後でやります”と言えるようになれたらいいかな。」

みたいなことを、職員でわいわい話しています。

現在、施設の子供は5人程度。

子供1人1人の長所や成長ポイント、課題や目標を

毎週、職員全体で共有することで

よりチームとして子供の成長を支える風土ができたら、と思います。

子供にとって

週の高得点者2人は、1週間バッジを襟につけます。

もし日本語にするとすれば、

「優秀(行動面)」バッジでしょうか。

月末で最高得点だった子供には、表彰があります。

特典は、子供からのアイデアも含めて、

10種類程度の中から選べます。

例えば…、

・ホールケーキ

・ヘア、ネイル、ペディキュアをやってもらえる。

 (外部機関の協力を得て。)

・1日、施設の職員として振る舞える。

 (職員の服を着て、職員のアシスタントになる。

  これは、子供のアイデア!)

などなど。

今のところ、一番ポイントが高いのは、

児童養護施設でも学校でもイジメられてきたBちゃん。

彼女は頑張り屋で、責任もきちんとこなします。

「一番ポイントが高いのが、少し勇気というか励みになる」と、

言っていたと聞きました。

一方、イジメている側の2人のポイントは最下位。

以下2つを行うと合計ポイントから減点が行われるからです。

・誰かを居心地の悪い気分にすること。

・権威を無視すること。

一方で、イジメられているBちゃんを

仲間に入れてあげようとしている前述のKちゃんには、

ボーナスポイントが加算されています。

これからどうなるか…。

------------------------------------------------------------

更生保護法人紫翠苑の名取施設長、

多摩少年院の池田次長、

国立武蔵野学院養成・研修課の相澤課長、

この場を借りて御礼申し上げるとともに、

勉強させていただいた取組や姿勢を

セントルシアに合った形で

少しずつ実現していけたらと思います。

(注)本人からの承諾を得たうえで、個人名を記載しています。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ