JICA海外協力隊の世界日記

なかのちゃんねる

トゥアマシナ(Toamasina)その2

まいど!

トゥアマシナでの活動を引き続き紹介します。

突然ですが、みなさんラグビーというスポーツにどのようなイメージをお持ちでしょうか

私がラグビーを始めた2000年前半の頃のイメージは「3K」のスポーツと言われていたようです。

「きつい」、「汚い」、「危険」の3Kです。

「きつい」、「汚い」を話すと長くなるので今回は「危険」についてトゥアマシナでの活動を絡めて紹介したいと思います。

ラグビーは格闘技要素が強く接触プレーがあるため他競技と比べて危険です。

ラグビーを一度見た人はわかるかと思いますが、全力で走って前進してくる相手に対してタックルして前進を阻止します。

なので、骨折や脳震盪など普段の日常ではありえない怪我もラグビーでは日常の光景です。

日本ではレベルの高い大学になると普段の練習から怪我専門トレーナーがいます。

私もマダガスカル派遣前に日本ラグビー協会に安全や怪我について事前研修をして頂きました。

では、マダガスカルは・・・

トゥアマシナでは試合で医療班となる人たちを対象にドクターによる人工呼吸方法等の講習会を実施していました。

が、指導者、選手の知識が乏しいのが現状です。

練習でもドクターがいるときは任せていますが、いないときは対応するようにしています。

例えば、足首の捻挫は安静が絶対です。足首捻挫した選手に安静にするように指示すると、コーチが足首を無理やり動かす。選手としても痛みが和らいだようで練習に復帰。。。

彼らからしたら安静は適切処置ではなく、無理やり動かすことが適切な処置のようです。

足首の捻挫程度であれば適切な処置やリハビリを伝えていきたいと考えていますが、冷やすための氷もなく安静ということしかないため難しく感じています。

余談ですが代表の練習にはドクターが必ず帯同してくれます。

トゥアマシナ最終日はトゥアマシナのチャンピオンを決定する試合を観戦しました。

試合前は、現地の子供に対して少しだけ指導する機会がありました。

ラグビーを指導するというよりもラグビーボールを使って遊ぶ要素を取り入れました。

やはり、日本のラグビースクール同様にボール持つことに積極的な子、消極的な子がいました。

1つ印象的だったことはほとんどの女の子の方が男の子より積極的でした。

今回の地方出張で同僚が怒り口調である話をしてくれました。

「ほとんどのマダガスカルのラグビー指導者は情熱よりもお金だ」

聞いてみると、連盟主催の講習会参加者は連盟に参加料を要求するとのことでした。

この話を聞いたとき、私自身は複雑な気持ちになりました。

例えば日本では、高校のラグビー指導者は教師であるため一定の保障があります。

個人的ですが、教師と指導者という一見はつながりが見えない関係でも、収入というところでは密接につながっていると考えています。

保障があるから好きなラグビーに携われるし、忙しい中でも時間を確保してラグビーに注ぐことが出来ていると考えています。

ここマダガスカルでは仕事とラグビーは全くつながりがないと感じています。

多くのマダガスカルの指導者はラグビーに注げば注ぐほど、生活への負担が大きくなる。

この同僚の言葉に共感はあまりできませんでした。

私はラグビー好きだから、協力隊のラグビーという職種に応募しました。

正直、協力隊という保障がなければマダガスカルでラグビーに携わることはなかったと思います。

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