子連れジャマイカ滞在日記

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フィネルップ 尚子
富山県

タイプ/職種
シニア海外ボランティア
日本語教育
派遣国
中南米
ジャマイカ キングストン市
一言メッセージ
9歳の娘を連れてジャマイカに赴任し、大学で日本語を教えています。人手もお金も足りない大学で、安く効率的に日本語を学ぶ方法を模索しています。

 

アルゼンチンタンゴ

2019.10.22

人 文化 生活

 今日はいつになく視線を多く感じます。同僚・学生・木の上から見つめるネコまで。それもそのはず、夕方から大学の一教室で開催されるアルゼンチンタンゴのワークショップに出席するために、ドレスとメイクで大変身しているから。

 左の写真は、ワークショップで基本のステップを習う教職員と学生。青紫のカーディガンをお召しのご婦人は、アルゼンチン出身のブルーニ学科長。その右隣が、エルサルバドル出身のスペイン語講師、エスメラルダさん。お恥ずかしい話ですが、これまで、本物のタンゴを見たことがなく、タンゴと聞いても、右の写真の、ベルギー歌手ストロマエのミュージックビデオしか思い浮かべられませんでした(写真は彼のミュージックビデオ「Tous Les Mêmes((男なんて)みんな同じ)」のスクリーンショット)。でも、今日、学術と文化を愛して止まない学科長の下で、アルゼンチン文化に触れる機会が訪れました。この日は、何人かの男性と踊りながら、相手に息を合わせようと必死になっていたのですが、必死になっているのは当然相手に伝わりますから、うまくいきません。アルゼンチン・タンゴ特有のきめのポーズもドラマチックすぎます。気恥ずかしさが先立って、控えめに、そしてだんだんうつむきがちになってしまいます。踊ってくれた男性方には申し訳ありませんでしたが、この日はなんとも情けない気分で、大きな宿題を抱えて帰宅。

 帰宅後早速、JICA駒ヶ根の訓練所で同期だった、アルゼンチン派遣の延命さんに連絡。数時間後には、この写真が送られてきました。延命さんも含め、同期のボランティア仲間のほとんどは、すでに日本に帰国済み。数日前に帰国した延命さんも、骨休めの温泉旅行の合間に写真を整理して、ブエノスアイレスのタンゴショーで撮ったこの一枚を送ってくださいました。アルゼンチン・タンゴに革命を起こした20世紀最大の作曲家の一人、アストル・ピアソラを聴きながら読んだ延命さんのメールとこの写真から伝わったメッセージは、「前進あるのみ」。とにかく来週までに習ったことを身に付けることにしました。ピアソラは、アルゼンチン・タンゴを大胆にジャズやクラシックと融合させた作品を次々に発表し、アルゼンチンの保守的な人々に激しく拒絶されながらも、タンゴを洗練された芸術の域にまで高めました。数々の困難を乗り越えて企業の経営刷新に尽力した延命さんと重なります。数日後、キャンパスで、タンゴを踊ってくれた男性とばったり会い、少し話したのですが、私のがちがちタンゴを全く気にしていないようでした。やはりここはジャマイカ。ちょっとやそっとのことは、「ノー・プロブレム(大丈夫)」。