JICA海外協力隊の世界日記

みんなあのねのセネガル便り

みんなあのね、「くじらがやぼいを食べるよ」

セネガルの幼稚園には、玩具が少ない。

自由遊びの時間には、走り回るか、座ってぼーっとするか、

遊びの幅が狭く感じる。

遊びながらたくさんのことを学んでほしいと思うし、

たくさんのことを感じてほしいとも思う。

そこで、大人のホビークラブでの玩具作りを提案してみた。

とは言っても、特に具体的なアイディアもなく、

「う~ん」と「どうしようか」を先生方と言い合って、

ホビークラブ、終了。

他隊員の話を聞いたり、インターネットで調べたりして、

「先人の知恵を借りることに!」

一つ目は、昔遊びの「缶ぽっくり」

この缶ぽっくり、名前が思い出せずにインターネットで調べたのだけれど、

缶ぽっくりというらしい。

地域によって呼ばれ方も変わるのかもしれないが、缶ぽっくり。

セネガルは、とにかく砂ばかり。

私の任地のサンルイは、サヘルの境界に位置しているため、

サハラの細かい砂が砂嵐のように舞うこともある。

細かい砂の地面で缶ぽっくりをすることは難しいので、

教室内で行うことに。

最初は両足を缶に乗せることを怖がる子どももいたけれど、

慣れてくると上手に乗せることができ、

そして、一歩一歩少しずつ歩けるようになると笑顔になる。

缶が床を蹴るたびに鳴る「カン、カン、カン」という音が懐かしい。

「1、2、1、2」と合の手を入れるのは、世界共通なのかもしれない。

缶ぽっくりに乗る子どもを応援する子どもの表情も素敵だ。

そして、子どもたちを見守るように微笑む先生の表情も私は好きだ。

二つ目も、昔遊びの「けん玉」。

これも大人のホビークラブで先生方と作ってみた。

ペットボトル、ひも、段ボールの廃材を使っての制作。

ペットボトルは大きな魚(私はくじらに見えるけれど)、

段ボールは小さな魚(先生方はやぼい(セネガルで頻繁に食べられる小魚)に見えるらしいけど)、

に見立てて、大きい魚が小さい魚を食べたら成功だ。

けん玉は、子どもたちにとっても、先生方にとっても

それはそれは難易度が高かったらしく、ブーイングの嵐。

ひもの長さを調節しても

なかなか大きい魚が小さい魚を食べてくれない。

それでも「楽しかった」と子どもたちが言ってくれたので、

けん玉も成功としていいでしょう。

よく遊び、良く学べ!と、思う。

子どもが遊びを楽しむ力、なにかに夢中になる力は、

夢を追いかけるときに助けになってくれると思う。

だからこそ、たくさん遊んでほしいともう。

夢中になってほしいと思う。

町には、子どもたちの描いたポスターが飾られ、

開催中のARTEXPOでも、子どもたちの作品が飾られ、

私は町が歩くのが楽しい。

子どもたちや保護者の方、先生方、

地域の人々も同じ気持ちだとうれしいな。

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