JICA海外協力隊の世界日記

ガボンジュール!!

園芸を通じて心も身体も元気に!

私の活動する高齢者施設では定期的に実習生が訪れ、その実習生が高齢者へのアクティビティを考えて実施することもあります。

今回は高齢者とともに園芸をするとのことで一緒にさせてもらいました。数週間前より荒れ放題だった空き地を業務の合間に学生に交じってせっせと耕し、この日はついに入所者さんと一緒に野菜を植える作業ができました。普段あまり屋外に出ることがない入所者さんも積極的に参加してくださり、農作業では『そんなに力あったの?』『そんなに歩けるの?』と秘めたるパワーを沢山発揮してくださり、驚かせてもらいました。今回植えたのはバナナとオクラ。どちらもガボンで育ちやすく一般的に食べられている野菜です。ちなみにこのバナナ、日本のフルーツとして有名なバナナとは異なり、あまり甘くない主食用のバナナです。

作業療法の治療手段の中のひとつとして、“園芸療法”というものがあります。その名の通り、園芸を通して身体機能・精神機能の向上を図るもので筋力や心肺機能の向上、ストレスの軽減や認知症進行の予防、生活の質の改善など多くの効果があるといわれています。古くは明治時代より、精神疾患や障害を持つ方々を対象に農耕や園芸を行ってその効果を実感していたそうで、現在でも日本で園芸療法を積極的に取り入れている病院や施設は多くあります。園芸を行う際に必要となる全身運動によって身体が元気になり、植物が育っていく喜びと収穫の楽しみで心も元気になる、それが園芸療法です。

熱帯雨林気候で緑が多いガボンだからこそ、ぴったりの手段かもしれません。雨季となり蒸し暑くなり雨が増え、憂鬱になる日もありましたがこの日みんなで植えた植物の生長を観察する楽しみができました。収穫後は入所者さんの食事としてテーブルに並ぶ予定となっています。普段は野菜が少ない食事内容ですが、ガボンの景色と同じように食事にも緑が増えればと思います。その日を心待ちにして、引き続きガボンでの活動を楽しんでいこうと思います。

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