JICA海外協力隊の世界日記

エンテンカのスリランカ

やってみようキノコ栽培

スリランカに来てから1年半、

山育ちの私は、あなたのことを忘れた日など一日もありません。

胞子という名のファンデーションをまとった美しいあなたを。

思い出すたび胸が苦しくなり、時間を見つけては必死にあなたを捜しました。

セイロンティー工場、トゥクトゥクの下、

こんなとこにいるはずもないのに。

なかなか見つけられず路頭に迷う私に、柔らかい表情でCPが声を掛けました。

「明日、キノコ栽培のワークショップがあるからノブも来なよ。」

CPに彼女のことを話したことはありませんが、僕の表情を見て何かを察してくれていたのかもしれません。

いろんな感情で胸がいっぱいになりながらも、

「ぜひ行かせて!」

力強く、しかしどこか弱々しい声色でそう答えました。

頬をつたう涙を乾かそうと、いつもより肌触りの良いファンの風が私を包みこむのでした。

次の日、農業関連の政府機関の職員が同僚宅にいらして、キノコ栽培のワークショップをしてくれました。

用意するものは、穴があるプラスチックの籠、藁、小麦粉、キノコの種駒、ビニール袋のみ。

籠とビニール袋はよく洗い、藁は沸騰したお湯に入れ15分ほど煮立たせて除菌する必要があるとのことです。

余計な菌が入ってしまうと、栽培が上手くいかないんですね。

手順としては、

① 籠に藁をふんわり敷き詰める。

② 藁の上に、種駒と小麦粉を籠の内側に沿って蒔く。

③ その上から藁をふんわりかぶせる。

これを4層ほど作ります。

この状態になったらビニール袋を被せ、一週間ほど暗室に置いておきます。

その後は外に置き、一日2回霧吹きで水を与えます。

1か月から2か月くらいで、籠の穴からキノコが生えてくるそうです。

思ったよりも簡単なので、ぜひ皆さんもチャレンジしてみてください。

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