JICA海外協力隊の世界日記

ユメニカケル~日々是気付~

活動のことを、



Mālō e lelei
(こんにちは!)

今回は活動の話をしたいと思います。

わたしが活動しているのはエウア島唯一の病院にあるNCDsクリニックです。
NCDs
とは、生活習慣病のことで、クリニックには主に糖尿病、高血圧の患者さんが通院しています。
日本ではクリニックといえば毎日やってるイメージですが、ここのクリニックは週2日の水曜日と木曜日のみです。
なぜなら、エウアには医師は基本1名しかおらず、病院の入院患者、外来、妊婦健診、そして、クリニックの患者を診察しており、毎日クリニックを開けないため、週2日のみになっています。

クリニックは、1日だいたい15人前後で、多いときは30人超えることも。

クリニックでやることは、体重、血圧、血糖値の測定で、診察が終わったら、次回の予約を取り、血圧や血糖値のコントロールが悪い患者がいたら、加えて指導をします。

近年、大洋州では生活習慣病が問題になっており、とくにこのトンガでは、世界一の肥満大国とされており、体重100キロ超えは当たり前のようになっています。
日本では100キロまでしか測れない体重計が多いですが、このように200キロまで測れる体重計がクリニックには置いてあります。

クリニックの通院患者は600人程度。エウア島民は5000人弱であるので、島民の1割程度が生活習慣病を患っていることになります。
なぜ、こんなに生活習慣病患者が増えてしまったかというと、原因は食生活の変化と運動不足にあります。
元々のトンガ料理は、芋を主食とした蒸し料理が中心で、ココナッツから作った自家製のココナッツミルクを使う、ヘルシーなものが多く、健康的です。でも、現在は欧米の食文化の輸入により、塩分、糖分、脂肪分がとても多い食生活に移行しつつあります。
トンガ人は食べることが大好きで、行事には食べ物が付き物で、とても気合いを入れて準備をします。食事のバランスや見栄えなどは気にせず、とにかくたくさん食事があることがいいこととされています。

そして、運動不足について。
車が生活に根付いたことにより、車をとても好みます。車に乗るよりも歩いた方が早い十数メートルさえも車に乗ります。
また、
これは文化でもあるのですが、大人は子供をとても遣います。自分では動かず、ちょっと何かを取りに行くときも、欲しいものが自分の方が近い場所にあるときさえも子供を呼びつけて物を取らせます。

食生活の欧米化と文明の機器の発達、文化による運動不足によって肥満は加速し、生活習慣病患者も増え続けています。

生活習慣を変えるというのは、自分であってもとても大変なことで、それをおおらかなトンガ人に対して行うには難しい課題ではありますが、クリニックでの指導や地域や学校での健康教育などを続け、少しずつでも自分の健康に関して興味を持ち、生活習慣を変えるきっかけとなるような活動をしていきたいです。

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