JICA海外協力隊の世界日記

ザンビア起業家の喜怒哀楽

ザンビア起業家も情熱は同じ

ザンビアでも、政府や外国政府・企業が起業家を支援しています。

その中の一つに英国政府下の団体が支援する“Business Competition”というプログラムがあり、私はその審判員とワークショップリーダーを通じて起業家のスタートアップと経営支援をしています。 

このプログラムで20位以内に勝ち残ると最低約75万円、優勝すると約250万円の報奨金が授与されるため、今年も約650社の起業家がエントリーしました。 3月から”Business Competition”が開始され、ワークショップと2回の書類選考の結果、8月に20社が勝ち残り、今後、更に1位から20位までの順位を競い、10月に最終結果がザンビアのTV番組で公表されます。

このプログラムの良い点は、単なる報奨金だけでなく、シニアコンサルタントが個別に起業家のスタートアップや事業を継続支援することにあると思います。私がアドバイスしたIT関連と食品加工の2社も20位以内に勝ち残り、将来グローバルな企業へと成長・発展してくれることを期待しています。

このほか、米国政府が支援する女性起業家の支援プログラムがあり、メンターとしてビジネス戦略、顧客管理、事業計画作成などの支援をしています。

 日本企業もアフリカでユニークな活動を開始しており、アフリカ5ヶ国から各2社、合計10社が競争して優勝を目指す”African Business Idea Cup”というプログラムが開催され、私はザンビアの2社を選出するプレゼンテーションの最終審査員を引き受けました。今後は、アフリカでの参加国を増やしていく計画もあり、更なる発展と継続拡大に期待を寄せています。

私は1990年代に米国IBM社のニューヨークとノースカロライナ事業所で4年間仕事をする機会があり、家族とともに赴任しました。その時期、米国のIT関連では多くのベンチャー企業が新しいビジネスモデルや技術の開発を競っていました。 

私も経営者達と会いましたが、パーソナルコンピュータのハードウエアやソフトウエア、24時間稼働のホストシステム、インターネット技術を利用した新規ビジネスなどの成功により、今では世界をリードしている企業も見受けられます。

現在、成長著しいアフリカで同じような体験をしています。ザンビアの起業家も情熱、責任感、リーダーシップ、チームワークなどを兼ね備えており当時の米国ベンチャー企業と同様なエネルギーを感じています。

面白いもので、彼ら起業家から情熱とエネルギーをもらっているお蔭で、私も10年ほど若返った気持ちになり、ザンビアへ来て本当に良かったなあと実感しています。

澤村  ザンビア 首都ルサカより

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