JICA海外協力隊の世界日記

青年海外協力隊 PCインストラクターの日常

パソコンを始める前に勉強しておかないといけないこととは?

パソコンを勉強する前に知っておかないといけないことってなんだと思いますか?

えっ、そんなことって何かあるの?

そう思われる方も多いのではないでしょうか?
それもそのはず。僕もこれまで日本に住んでいたらまったく気づかなかったことです。

パソコンを始める前に勉強しておかないといけないこと。
それは算数です。

たとえば表計算ソフトで、リンゴを1個買うといくら、2個買うといくら、3個、4個買うと……? といったことをやるには掛け算の知識が必要です。
消費税がかかるならパーセントの概念も理解できなくちゃいけません。
袋代がかかるなら順序だてて数式を作る力も必要。
ソフトを使えばパソコンが勝手に計算してくれることだけど、意味を理解していないと表計算はできないのです。

これが日本の話なら何も問題はありません。
だって算数は小学校低学年で勉強するもの。パソコンを使い始めるころにはもうできるようになっているんです。

ところが、ここインドネシアではそうはいきません。

私、住本が派遣されているのは身体障がい者向けの職業訓練校。生徒の年齢は15~35歳ですが、その中には障害の影響で学校に通うことが困難で基礎的な教育を受けていないこともけっこうあります。

そういったとき、算数が出来ないことが理由でパソコンが扱えないことがあるんです。

そこで住本の活動ではPCの操作を教えることのほかに、算数を教えることにも力を入れています。生徒の中には卒業後に自分でお店を開くことも。会計も必要になりますから、基本的な計算ができないのでは自立する道のひとつが閉ざされてしまいます。

卒業していく生徒のみんなのために少しでも可能性を広げておけたらなっていつも考えています。

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