JICA海外協力隊の世界日記

心はいつも晴れ☀ in Uganda

Study tour!

Mulenbe!(こんにちは)

ウガンダには10の国立公園があります。その一つであるMt. Elgon National Park(Kapkwai gate)は、本校から車で2時間ほどの距離にある国立公園で、標高2057m、ムバレ県の北に位置するカプチョルワ県にあります。(カプチョルワ県には観光名所として有名なシピ滝があり、雨季の今時期にはたくさんの滝が見られます。)その国立公園に、S6の生徒たちがStudy tourとして訪れるということで、引率として参加することになりました。今回はその様子を紹介します。

7時頃に出発すると聞いていたStudy tour。全員がそろったのは、スクールバスがのろのろと動き出した8時半頃のことでした。「来ていない生徒は置いていこう。自己責任だ。」そんな会話が交わされて間もないときです。ウガンダには、日本では当然のように行われる出発式や帰着式などがありません。出発時間も曖昧なため、このようなことは日常茶飯事です。

さて、Study tourは、Mt. Elgon National Parkの成り立ちや役割についての説明を聞いた後に、国立公園内を散策するというプログラムで進みました。国立公園はUWA(Uganda Wildlife Authority)が管理しており、今回のStudy tourの説明やガイドを担当してくれたのも、その職員の方々です。

【Mt. Elgon National Parkについて】
「4321mのMt. Elgonは、Water towerとして近隣の8つの県に水を供給するだけではなく、最終的にはエジプトまで続くナイル川へと流れています。」
そんな言葉から始まった説明は興味深いものでした。
1993年に設立されたMt. Elgon National Park。この地域が国立公園として保護されるようになった理由として、次のような事柄が挙げられました「水を蓄え、コントロールするため」「生態系を保護するため」「観光として利用するため」「文化的、歴史的価値があるため」「教育的価値があるため」「祈りの場所として」「CO2削減のため」などです。国立公園に指定された経緯を学ぶだけではなく、数年前に土砂災害で被害にあった近隣の県の事例も取り上げられ、「木があればそのような事故も防げる」という説明は生徒たちの胸にも響いたようです。

【Mt. Elgon National Parkの散策】
国立公園内には、Chebonetの滝(写真上)、絶景ポイント(写真下)、洞窟などがあり、職員の方の説明を聞きながら3時間ほど散策しました。緑の多いウガンダとはいえ、国立公園内の景色は一味違うように感じました。高さ数十メートルに達するような木や、枝が複雑に絡み合っている木など、目を奪われる景色ばかりでした。絶景ポイントからはウガンダで第2位の高さを誇るMt. Elgonを遠くに望むことができたり、乾季の期間も水が絶えず滴り落ちる場所を紹介されたりと、Water towerと呼ぶにふさわしいMt. Elgonの自然の豊かさを感じることができました。

自然災害や地球温暖化など、森が減少することで生じる問題はどこの国でも認識されています。国立公園に置かれていた記録帳に、生徒たちは「木を植えようと思う」などのコメントを残していました。中には、国立公園から小さな植物の芽をもらって帰ってきている生徒もいたので、Study tourでの学びが今後に繋がっていけばいいなと感じました。そして、ウガンダの豊かな自然がこれからも大切に守られていくことを願うばかりです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
Wanyala naabi!(ありがとうございました)

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