2019/07/30 Tue
学校 活動
現地の先生たちと、根付くものを目指して
アンテレー(こんにちは)!
2017年6月に着任し、本来であれば今年6月末に帰国の予定でしたが、3ヶ月間の任期の延長が決まり、ガーナ生活も残り2ヶ月となりました。
長らく巡回先のガーナの中学校と日本の中学校との半年間に及ぶ交流プログラム、「アートマイルプログラム」に関しての投稿をしておりましたが、今回はメインの活動であるICT教育に関して、任期の延長を決めた背景と結びつけながらまとめていきたいと思います。
1年目の振り返りをした際、2年目における自身の課題として掲げたもの、それは「現地教員へのフォーカス」でした。それを形にすべく、他の教育隊員とも協力しながら自身の任地を含めたガーナ国内で、それぞれの隊員の強みを活かした教員対象のワークショップを2月と5月に2度開催しました。(2月の取り組みの詳細はこちらから https://www.jica.go.jp/ghana/office/activities/volunteer/report/20190403.html)
(写真2:5月のワークショップの様子)
本来この2度のワークショップの開催をもって活動も終わるところでしたが、「ワークショップでの学びをその場限りのものではなく、通常の授業に活きるもの、活用されるものになるようにフォローアップまでしたい」と思い、3ヶ月の任期の延長を決めました。
先述の第1弾・第2弾のワークショップを含め、配属先と全5段階に渡る段階的な教員研修の取り組みを構築し、第3弾として先日、ワークショップで隊員が活用した「身の回りにあるものを活用して作成することができる教材づくり」、そして参加した教員が「自分たちでテーマを選び、教材を考え、授業での活用の仕方を考える」という趣旨のワークショップを行いました。
第2弾から日にちが空いていたので、まずはアイスブレイクとしてマウスソング・ダンスを行い、いよいよワークショップのはじまりです。作り方を説明したのち、各々作業を進める先生たち。印刷画像や資料を活用するのではなく、あえて一人一人がお手本を参考に、自らの手で作るという方法を取り、コストをかけずに作る過程を学ぶという点も大切にしました。そして何より「自分で作る」という過程を経ることにより、自分の教材に愛着をもってもらうといった点を意識したことが伝わったのか、一人一人、自分の教材を真剣な表情で作成している姿が印象的でした。
そして後半はグループごとに教員たちがトピックを決め、教材を作成する時間に移ります。授業で使う際のポイントを考えながら、協同的に作成し、作成後は全体に教材を共有する時間を設けて、この日のワークショップは終了しました。
(写真3:グループごとにトピックを決め、教材を作ったのち、授業での活用方法をプレゼンテーションする教員の様子)
この第3弾の取り組みの教員たちが任地における「ICTモデルティーチャー」となり、いよいよ来月、モデルティーチャーから配属先が管轄する80近くの中学校のICT教員へと、教材を活用したモデル授業を公開するワークショップが行われます。
教員が真剣に取り組んでいたことに加えさらに今回嬉しかったのは、これまで第1弾・第2弾と一緒に歩んできた配属先の同僚が、参加した教員たちに第3弾(今回)のワークショップの全体の取り組みの中での位置付けや今後の取り組みの流れを彼の口から全て説明してくれたことでした。
活動の集大成とも言える、来月8月に実施予定の3日間に及ぶ現地教員同士の学びの場。夏休み中の開催ではあるものの、その学びが9月からの新学期以降に実際の授業で活きるものになることを期待し、配属先の同僚とともに準備を進めていこうと思います。
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