2017/10/13 Fri
人 活動
マダガスカルの農家の工夫2
前回の記事で、マダガスカルの農家が家計を回すためにしている工夫を紹介しましたが、その土地環境、農家のポテンシャルによって色々な工夫が見られます。
乳牛の飼育は安定した収入を得るための効率のいい手段です。サハニンブチ市で「コメ生産向上・流域管理プロジェクト(PAPRiz)Ⅱ」の普及活動を一緒にしている農家さんは、毎日、朝に6リットル、夕方に3リットルの牛乳がとれるといいます。民間のヨーグルト製造会社と契約しており、毎日900Ariary(日本円にして約30円)/ℓで販売することで、定期的な収入が得られています。
また、牛乳を自らヨーグルトやチーズに加工して販売している農家さんもいます。マダガスカルでは、ヨーグルトは特におやつとして人気があり、自宅で生産したヨーグルトを自転車で運んで売り歩くと、決して少なくない収入が得られるそうです。
標高の高い地域に住む、とある農家さんは、果物が生産しやすい気候であることを活用し、余った果物をドライフルーツに加工して付加価値をつけて販売しています。(写真上)このドライフルーツは、首都から注文が来るほど需要が高いそうです。
また、マダガスカルと言えば、精油の宝庫!マナンドナ市には、アロマオイルの会社と契約し、アルティネジアという香料植物を栽培している農家が沢山います。収穫時期である10~11月には、アルティネジアが栽培されている畑の近くを通るだけでその香りに包まれるほど、高い香りを放つ植物です。
先日行なった家計研修では、参加者をいくつかのグループに分けて年間の収支予定表を作り、各グループで家計改善のために工夫したことを発表してもらいました。その地域で出来る作物や、彼らが出来ることを活かした、収入を増やすためのアイデアが沢山飛び交い、私も興味深く聞かせていただきました。
今後も、住民自身が家計改善のための工夫を考え、アイデアを交換することで、皆で向上していく環境を作っていきたいと思っています。
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