JICA海外協力隊の世界日記

吉田考が見せたい中国

2017 スピーチコンテスト

201734日、日本語のスピーチコンテストがありました。

会場はJICAボランティアが配属されている黄岡市外国語学校です。

今回のコンテストは、中国国内の全国大会予選へ出場する学生を両校から各々選抜する目的があります。

全国大会に参加できる学生は各学校2名と定められている為です。

私が赴任している武漢市財貿学校からは7名出場しました。

年が明けてから、彼らのスピーチ原稿チェックや、発表練習を行いました。

彼らのスピーチの中で特に面白かった一節を紹介します。

『気分がよくないとき火鍋を食べると、悪かった気分は火鍋の熱気といっしょに消えてなくなります。』

1年生Aさん『自己紹介』より抜粋しました。

ある中国人の友人から聞いたのですが、彼らが好んで唐辛子を食べる理由は、辛くなければ食べる気がなくなるからだそうです。

私は辛い物が非常に苦手でしたが、食べなれてその気持ちがよくわかりました。

食を進めると辛味が応答してくるような感覚、まるで歯応えがあるかのような。

Aさんが唐辛子をふんだんに使った火鍋を好んで食べる感覚がとてもユニークで面白いと感じました。

『通訳官は格好いいと思います。だから大人になって通訳官になりたいです。もし通訳官になれたら両親に喜ばれると思います。』

2年生のBさんの『将来の夢』から抜粋しました。

Bさんは財貿学校に入る前は、日本のアニメが好きな程度で、日本語について勉強したことはなかったそうです。

財貿学校に入ってから、日本語を勉強し始めて、アニメで何を言っているかだんだんわかるようになってきたのが嬉しかったそうです。

中国の新聞やニュースでは、偉い人の隣に通訳官がいて、一緒に映っているそうです。

その佇まい、振る舞いを見て、自分もそうなりたいと夢を持ったのでしょう。

『その土地のことを尊敬する気持ちをもてば、どんなことでも知ることができるし、どんなことでも理解できます。これが留学のいいところです。』

3年生のCさんの『留学から帰ったら』から抜粋。

Cさんは留学経験がないため、このスピーチを想像だけで書きました。

Cさんは本が大好きで、感受性豊かで繊細であり、夢も持っています。

彼は外国へ行くことを夢見て日々頑張っています。

彼のスピーチは想いの丈がつづられていて、純粋な気持ちを沸き起こされました。

私も中国で暮らしているので、彼の原稿を見ながら熱い気持ちになれました。

今回のコンテストには審査員としてわたしの配属先の先代隊員が来てくれました。

私は先代と初めてお会いすることになりました。

23年生は先代の先生に駆け寄り、懐かしそうにしていました。

学生たちのやる気を呼び起こした為人を強く感じました。

因みにこのコンテストは先代が始めたものです。

コンテストが終わると、学生たちをはじめ引率の先生方も非常に誇らしい表情をしていて、興奮が伝わってきました。

この大きな置き土産のおかげで、学生たちの学習意欲を刺激することができたと思います。

先代に大きな感謝の意を示します。

そしてこれから一緒に過ごしてくれる学生たちに感謝し、精一杯頑張らなくてはいけません。

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