JICA海外協力隊の世界日記

井上幸一のクルシェヒル滞在日記

"パザールでござ~る"

今月10日にアンカラで自爆テロが起き、多くの方が犠牲になりました。卑劣なテロには本当に腹が立ちます。11月1日の選挙も控えて緊張感が高まっていますが、そんな中でも普段通りの生活を送る庶民のたくましさをバザールで見ました。クルシェヒルでは、土曜日と日曜日&月曜日のそれぞれに違った場所で特産地や地場の野菜に果物、香辛料等の食料品から路上で捌かれる魚類、はたまた庶民的な衣類や諸々の日常雑貨を直販するバザール(こちら風にはパザール)が開かれ、活気に溢れた光景が展開されます。古くからある土曜パザールは我が家から10分弱で、当日は会場だけでなく周辺の道路沿いにも露店が溢れ、青空市場的雰囲気が楽しくて散歩がてらちょいちょい買物に出かけます。野菜や果物類はじめ、日本と比べてとにかく程安いのに驚きます。

一方, 2012年に完成した日曜&月曜パザールは街の中心近くにあって、サッカー場2つ分は優にある、かなりな広さの建物式市場です。ここは“土曜パザール”とは桁違いのお店の数で、市場内はもちろん建物に入りきれない地元農家の人達が建物全体をぐるりと取り囲んで路上に店を拡げ、野菜・果物類はもちろん、鶏に鵞鳥に七面鳥まで売られていて、其の人ごみと喧噪たるや半端ではありません(写真ではその臨場感が伝えられないのが残念です)。テロによる恐怖に徒に委縮することなく日常を送ることの大切さを改めて感じます。

さて、今の時期は味覚の秋だけに実に様々な野菜や果物が店頭に溢れていますが、果物では流石に西瓜やメロンは主役を譲り、今は葡萄やリンゴが全盛でそろそろ柑橘類があちらこちらに場所を占め始めました。そして、もう暫くすると"には欠かせない大根(たまには白菜)が出始める季節となります。日本の朝市とはまた違ったトルコの地方都市のいつもと変わらぬ"市場の風景です。残念なのは、今回のテロでトルコの観光業は大きな痛手を受け、日本からの旅行も更に落ち込むであろうことです。平和の有難さを痛感します。次回は11月上旬の予定です。

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