手のひらのパナマ野生蘭(木村隊員は帰国しました。)

RSS

木村 歩美
(東京都)

ボランティア/職種
青年海外協力隊
環境教育
派遣国
中南米
パナマ コクレ県エルバジェ・デ・アントン
一言メッセージ
パナマ固有種の蘭の保護を目的としたNGO団体、APROVACAで150種類の蘭と共に活動しています。蘭って、よく見ると人の顔にそっくりなんですよ。

 

山に戻った112の蘭たち

2017.07.10

活動

こんにちは。あゆみです。
今回は先日行ったAPROVACAの植蘭プロジェクトを紹介します。

APROVCAでは約150種類のパナマ野生蘭を栽培・繁殖しています。
しかし、これらの蘭は売るためでも、展示するためでもありません。

”美しいパナマの蘭を守りたい”

そんな気持ちひとつで、日本人JICA隊員とパナマ人が力を合わせて築きあげてきた、野生蘭再生プロジェクトです。

わたしたちは、蘭の聖地と言われるCerro Gaital山に登り、APROVACAで繁殖した野生蘭を戻す活動を、パナマの環境省MiANBIENTEとともに2001年から定期的に行ってきました。しかし、昨年度はメンバーの欠員、悪天候、、、となかなか事が進まず、わたしが赴任した去年の10月はすでに雨期、山に登ることさえできませんでした。

約2年ぶりとなる今回の植蘭プロジェクト、準備期間は一週間です。

やると決めたら早いのがパナマ人。MiANBIENTEのマリア、ホセ、マリオと前もって場所の下見をし、地元のボランティアを集め、蘭を選別したのち苗ごとに小分けにします。繁殖数と場所を考慮し、今回は5種類のミニチュア蘭、Stelis superbiens、Pleurothallis Prolongeodicellata、Pleurothallis ruscefolia、Cischwenfia pusilla、 Spathoglottis sp. を持っていきました。

当日は天気にも恵まれ、有志で集まってくれたパナマ、オランダ、メキシコの7名のボランティアとともに112の蘭をCerro Gital山へ運びます。

持って行った蘭はすべて着生種なので、日陰の中でも少し木漏れ日が入るような木を探します。バルブ(茎が大きくふくらんでいる部位)が下方になるように苗を持ち、蘭と木を固定するために細く切ったストッキングを糸のようにぐるっと巻き付けます。夢中になると、どんどん道なき森の奥へ行ってしまうので、声をかけ合いながら、112の野生蘭をひとつ、ひとつ、丁寧に結んでいきます。

「楽しかったー。また誘ってね。」
ボランティアとして来てくれた友達のヒルマ。わたしが来るまでは、パナマに蘭があることさえ知らなかった彼女も、今回は友達を連れてプロジェクトに初参加してくれました。

蘭も生き物ですから、これからゆっくりと時間をかけて根を幹に定着させていくでしょう。

目に見える成果がすぐにでるわけではありませんが、蘭だけではなく、パナマ人の心の中でも、こうやってなにかが少しづつ広まっていけばいいのだと思います。


山に戻った112の蘭が、すくすく育ちますように。
みんな、ありがとう。

Ayu