JICA海外協力隊の世界日記

南の国で燃え尽きることができるかも

パプアニューギニア大学

私の配属先は、パプアニューギニア大学(略称 UPNG)です。 写真は中心部のモニュメントです。 人文社会、法、ビジネス、自然科学、医の5学部があります。パプアニューギニア大学では一番難しい大学だそうです。 医学部を除く4学部のキャンパスは、首都中心部から車で20分くらい北のワイガニ地区にあります。 広大な敷地で、寂しい所では強盗が出ると言われています。 教室や教員室は中心部に集まり、その周辺に寮があります。 安全な所をよく散歩します。 学内で東洋人はめずらしく、じろじろ見られます。

  写真は人文社会学部棟です。 かなり古く、修理が追いついていません。 ドアが壊れている教室も多いです。 日本語は人文社会学部の言語学科の選択科目です。 外国語は日本語、フランス語、インドネシア語がありますが、今年はインドネシア語が開講されていません。 講師のビザトラブルだそうです。 数年前から中国語が開設されるといううわさがありますが、まだ学内では具体的な動きはないそうです。

  写真は日本語授業中です。 

日本語授業は1985年に開設され、国際交流基金が講師を派遣しましたが、1998年にJICAに移行され、最初は青年、2003年からはシニアが派遣されて、現在はシニア6代目です。 日本語の授業はすべて人文社会学部棟(KURI DOM Bld.)の2階にあるKD241LL教室)で行っています。1986年に国際交流基金の援助で視聴覚機器を導入した教室です。 そのおかげで、日本語授業にこの部屋の優先使用権が与えられています。 ただし、今はほぼすべての機器が故障しています。

日本語講師の部屋は、派遣が中断していた2年間閉鎖されていました。 前任者が学科長に渡した部屋の鍵は紛失されていて、数日部屋に入れませんでした。 室内にあったはずのプロジェクターは行方不明です。 教科書は『げんき』の旧版で、「テープで日本語のリスニング練習をする」や携帯電話ない頃の「待ち合わせ場所を間違って会えない」場面が出てきます。

2年ぶりに使うプリンターで印刷できた時は、うれしかったです。 自室で印刷できるのはいいですね。 インクと紙は大学から支給され、大量に印刷するときは、事務室のコピー機を使ってもいいと言われています。 大学のインターネットを使えます。 IT部の人が、私の日本語のパソコンに苦労しながらも、インターネット使用の設定をしてくれました。 ものすごく遅いインターネットですが、授業準備にフル活用できて助かっています。 教えるための環境は、まあまあ整っていると言えるでしょう。 雨季には蒸し暑かった自室も、乾季の今は涼しさを感じることも多いです。

  自室前の廊下は照明が故障していて、真っ暗でした。 自室のドアに重要な掲示をする教員が多く、それを見なければならない学生は苦労していました。 修理されたのは半年後で、今は明るくて、いい感じです。

  寮の写真を撮ろうとしたら、警備員に「許可をもらって来い」と言われました。 

かなりの学生が敷地内の寮に住んでいます。 学内の大きな食堂は寮生用で、13食が提供されます。 寮生以外は小さな売店で買うくらいしかできません。 日本のような大学周辺の学生街はありません。 周辺は治安も悪いです。 最大の寮は、4年前のパシフィックゲームの選手村の転用です。 新しくてセンスのいい建物ですが、トイレは崩壊しています。 この国で随所に見られる所ですが、大事に使うという習慣が乏しいように思います。 1年間の寮費は3食込みで12,000キナ(40万円)だそうです。

オーストラリアの援助で作られた建物が多いです。 大きな講堂のような2つの建物や大学内で一番新しいビジネス学部もオーストラリアの援助で作られました。 大切に使ってほしいです。

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