JICA海外協力隊の世界日記

ウガンダデイズ♪

*このポスターの意味は?*

先週の出来事ですが、

配属先に行くと、壁に新たなポスターを発見!

「PREVENT HIV/AIDS IN WATER AND SANITATION PROGRAMMES」

(水・衛生プログラムの中で、HIV/AIDSを防ごう)

というタイトルです。

ポスターのイラストは、井戸の技術者が井戸修理をしているもの。

しかし、このポスターを眺めていると疑問が…。

「安全な水と衛生は深く関わっているので、井戸の修理をして、村の人々が安全な水へアクセスできるようにし、衛生状況を改善しようというメッセージかな。でも、ここでHIV/AIDSがどう関わってくるんだろう…?」

すると右側に、別の井戸の技術者と驚いた顔をしている女性が。

この井戸の技術者をよく見てみると、手にお金を持っています。

ここでまたまた疑問が…。

「村の人が井戸の技術者に工賃を支払うなら理解できるけど、どうして井戸の技術者がお金を村の人へ渡そうとしているのだろう??」

そこで、その場にいた配属先の秘書に聞いてみると…

私「ねぇ、このポスターの女性はどうしてこんな表情してるの?」

秘書「井戸の技術者が村で買春することがあるのよ。それでHIV/AIDSが拡大してしまうの。その女性は、買春を拒否しているのよ。」

私「えー!知らなかった~!そんなことが起きているの??」

秘書「そうよ。ムベンデはHIV感染者も多いわね。」

ということで、このポスターは井戸修理の現場で起きる買春、そこからのHIV感染を防ぐものでした。

ちなみに私の任地であるムベンデ県は、ウガンダ国内の中でもHIV感染者が多いと言われています。

先日、新聞にも、アメリカの支援で抗HIV薬がウガンダ国内10県をターゲットに配布されると書かれており、その10県の中にムベンデも入っていました。

井戸修理の現場で起きる買春に加え、ムベンデ県の地理的な問題もHIV/AIDSを拡大する要因の一つと言われています。

ムベンデは、首都カンパラからフォートポータルという西部の大都市や隣国コンゴ民主共和国への通過点。そのため大型トラックの通行量も多く、ムベンデはちょうど休憩地点になるのです。そこで売買春が発生し、HIV/AIDSが拡大してしまうという話があります。

水とHIV/AIDSの意外な関連性に、まだまだ学ぶことや知らなかった課題が沢山あると気づかされた、そんな1日でした。

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