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ついに来た。サモア国立病院での最後日

 今回のテーマは【~活動~ついに来た。サモア国立病院での最後日~】についてご紹介します。

 いよいよ自分が企画した予防プログラムも終え、サモア国立病院での活動も最終日となりました。こんなに早く最終日を迎えるとは。いつも見る風景も「これで最後なのか。」と思うとなんだか寂しく感じます。

 私は、語学力が乏しく、英語もサモア語も自信を持ってスタッフと100%専門的な話ができた訳では無いのですが、あまり辛いと思った事もありません。なぜなら、サモア人の明るく一生懸命聞いてくれる気さくな気質にあるのだと感じます。サモア人は歌や踊りは本当に上手で、診療中でも歌ったり踊ったりする事があります。日本であれば怒られますが、サモア人と一緒に歌や踊りで、コミュニケーションを図ってきました。最後に気付いた事は、ここはサモアですからサモア人と一緒になって行動すると色々と上手くいきます。これらの積み重ねが、いざと言う時にスタッフに助けてもらえた結果だと思いました。

 最終日はいつもよりも大忙しでした。私の帰国が近いと知り、一気に駆け込みで予約を受けました。歯石を除去する事は2回目の来院となる患者を2人診て、以前よりも歯ぐきの状態が良くなっていることに喜びを感じ、「これからも1年に1回は必ず病院に来て下さいね。」とお願いしました。

 その後、私が最後に挑戦した事は、スタッフに私の活動を紹介するプレゼンテーションです。約2年間活動してきた事を全て知っているのはカウンターパートだけで、その他の人は私の活動を知りません。また、私は病院だけでなくスクールチームと学校でも活動させていただきましたが、学校に行かないスタッフはスクールチームの活動は知りません。そこで、苦手で避けてきたプレゼンテーションですが、スタッフへ感謝の気持ちを込めて、分かりやすいように写真やプリントを活用して行いました。

 約2年間で撮影したスタッフとの写真を編集し、5分間のムービーをプレゼントしました。懐かしい映像に思わず笑みがこぼれます。特にボスからは、12月のシンポジウムで歌った日本の歌が良かったようです。その他のスタッフも、私と過ごした約2年の中で「〇〇したことが面白かったね。」などと会話が弾みました。ムービーを作る事は大変な時間を要しましたが、スタッフみんなが映像を見て喜んでくれて満足しています。

 その後、スタッフから思いがけないお返しが。サモア流の最終日に行う儀式です。スタッフが歌と踊りを私に披露してくれました。途中からは自分も踊るのがサモア流です。最後に新しいプレタシやバック、アクセサリー、お昼までご飯をご馳走してくれました。泣くものかと思っていましたが、案の定、涙腺が崩壊してしまいました。後程、スタッフに尋ねました。「プレゼンテーションは分かりにくくなかった?」するとスタッフが「十分伝わったよ。」と言ってくれました。みんなから寂しいと英語で言われ、次々にハグが続き、写真を撮り、サモア人の大きな体に包まれながら、幸せな2年間を過ごす事ができたとあらためて感じました。

 また、最後に大きなご褒美が!2日前にサモアの新聞社から取材を受けていました。昨日1ページ全面に予防プログラムの様子を新聞で紹介していただきました。最後に良い思い出ができました。この2週間は、毎日のようにサモア人に呼ばれて最後のお別れパーティーをしてもらっています。こんな幸せな日々もあと3日です。第2の故郷ができて本当に嬉しく思います。

 さて、次回はいよいよ最終回のブログとなります。約2年間サモアに住んで感じたことを中心にまとめます。どうぞ、お見逃しなく!

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