2019/03/01 Fri
#9 未来の光
Bula vinaka
2月は新しいエリアの巡回をしていました。
任地スバ市(首都)の端に位置するラミという地域です。
ラミは海沿いの町で、汽笛が聞こえたり潮の香りがしたり海を感じます。
先月の記事で紹介した指導者育成イベントの進捗(指導者候補の活動支援)を確認しがてら普及活動を。
ラミ地域の中の幾つかのコミュニティに行き競技普及の為の巡回練習。
実際は”ビレッジに入って、子ども達とボール遊びをする”程度のことしか出来ていません。
今回取り上げるValenicinaというコミュニティには丘の上に位置し、平らな空き地が殆どありません。
それ故に野球はもちろん、ラグビーや他の球技も殆どやっていません。
初めて訪れた時も「(野球をやる)スペースが無いんじゃ出来ないよね」と同僚も諦め気味でした。
しかし子ども達が遊んでいる空き地(唯一の平地?)に案内してもらった際に思わず笑みがこぼれました。
子ども達が”タイヤゲーム”をやっていたからです。
"タイヤゲーム”とは攻守が共にタイヤを投げて規定の線を超えたかどうかで勝敗を決める遊びです。
小さな身体を上手く使ってタイヤを投げる姿を見る度に「いい練習だよね」と同僚と目を合わせます。
投げ方に少し違いはあるけれど、野球の投球フォームに繋がる遊びがフィジーにはいくつもあります。
他にも”マーブル”や”トップ”などの人気の遊びが有るのでいつか紹介します。
バレーコートの半分にも満たない小さなスペースで、タイヤで遊ぶ彼らを見て「ここでやってみよう」と決めた瞬間でした。
次の週に行くと「バスケを教えてくれるんでしょ」と5人くらい子ども達が目を輝かせています。
「ベースボール」がなかなか覚えられない女の子達。
最初は球遊び程度の練習しかしなかったけれど「もっともっと」と興味津々の子ども達
ルールも曖昧のまま試合に突入
試合の方が楽しいもんね
子ども達は4試合してやっと「ベースボール」という名前を覚えました。
気づけばこんなに狭い敷地に20人以上の子どもが集まっていました。
サワーストーンという穴だらけなのが特徴的な地面にデコボコな斜面
普段からそんな所で遊んでいる彼らは運動神経抜群だし、転んでも笑ってるし
中には「土曜の練習にも行く!」と一方的に約束してくれた子もいました。
「ここから将来の代表選手が出たりするのかな」なんて夢を膨らませます。
「名前は忘れたけどアジア人とやった遊び面白かった」くらいに思ってもらえているといいな。
今後も同じ所を巡回出来るか分かりませんが「またね」と再会を約束しました。
ここのコミュニティの名前はValenicina。
「光の家」という意味です。
船に合図を送る灯台があるからだとか。
きっとまた行くね。
彼らが フィジー野球の未来を照らす”光”になってくれる
そんな日が来る事を祈って。
JICA海外協力隊〜春募集〜始まっております。
https://www.jica.go.jp/volunteer/application/
2019年春募集は、2019年2月13日(水)~4月3日(水)正午です。
本日3月4日(月)より全ての要請が公開となっています。
私の後任も募集がかかっていますのでよろしくお願い致します。
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