JICA海外協力隊の世界日記

マンゴーの樹の下で

つながる言葉

「言葉は武器だ」

これは独学で読み書きを習得した、ある日本人の言葉です。

日系2世の私の生徒も、同じ表現を使っていました。

家族がいなかった彼と、

日本で暮らしていく覚悟が必要だった彼女にとって、

言葉は、社会で自分を守り生き抜いていくための重要な武器でした。

しかし、使い方を間違えると、

武器は人を傷つけ、自分をも傷つけることがあります。

言葉はだれかを傷つけるものではなく、

人との関係を築くためのものです。

日本語を教えることは、人間関係の構築につながるのです。

日系社会では、

先祖の歴史を受け継いでいくと同時に、

自分の歴史を振り返りながら人生を歩んでいくために、

日本語は道しるべになるはずです。

日本語を学ぶことで先祖と自分のつながりを認識し、

家族の歴史の中の自分の存在を確信することができると思います。

世代によって考え方は違うでしょうが、

だからこそ、

各世代が日本語でつながるような活動ができればいいと思います。

武器で闘うのではなく、対話でつながる社会になるように、

人の間に架け橋を作るこの仕事を、

私はずっと続けていきたいです。

 

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