JICA海外協力隊の世界日記

ザンビア起業家の喜怒哀楽

ザンビア デザインスクール開校

“志の高い方だなあ”というのが最初の印象でした。

ザンビア開発庁の同僚から企業家を支援してほしいとの要請があり、会うことになりました。事業戦略やプロジェクトの会話をしている中でデザインスクール設立の計画を推進してほしいと依頼されました。デザインスクール? 理由を聞くと、

“自分は10年前に自宅のリビングルームで起業し、デザインやパターン、裁縫などを独学しながら苦労して今に至った。その間、ロンドンやパリでショウを開催するまでになり、ザンビアでもトップクラスのデザイナーと言われるようになった。この経験やスキルを若いデザイナーに伝承できるようなデザイナー養成校を私費で設立したい”とのことでした。

それ以来、プロジェクト計画書の作成、学校の場所選定、授業プログラム、スケジュール、生徒募集、認定などの課題を克服しつつ、6か月後の2016年1月に開校しました。

まだまだ解決しなければならない難題も多く、例えば、最新の工業用ミシン導入、質の高い教師の育成、授業料の低減、プロモーションなどです。4月からは、International Classを開設し、日本人向けにアフリカン調ワンピースなどを自作しながらザンビア文化を学びたいと考えている皆様への教室を新設しました。

将来、このスクールから世界のファッション界をリードするような人材が育ち、文化を通して日本との親善交流も深めてもらうことを期待しています。

本年2月25日、在ザンビア日本大使館、在ザンビア米国大使館、女性起業家支援団体WECREATEザンビアの共催により、講演イベント「ザンビア・ビジネスウーマンセミナー」でフェイ・カベンデ氏より「Growing Your Business」をテーマに、知識と経験について講演頂きました。(在ザンビア日本大使館様ホームページより抜粋)

起業し、スタートアップするためには、企業戦略の立案、初期投資の資金捻出、新しいアイデアやビジネスモデルを具体化する実行力、課題を解決していくオーナーシップ、チームや顧客との信頼関係構築などが重要と言われています。ザンビアでも国内、海外からの起業に対する支援活動により、ゆっくりですが起業家の成功事例が出始めています。

私は、このような夢を実現しようとしている起業家のスタートアップを引き続き支援していきたいと考えています。

この場をお借りし、在ザンビア日本大使館、JICAザンビア事務所、ザンビア開発庁の皆様の多大なる日頃のご支援に感謝するとともに御礼申しあげます。

澤村 ザンビア首都ルサカより 

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