JICA海外協力隊の世界日記

Dive into Jamaica

ジャマイカで始まる新しい海洋保護区での取り組み ドローン編

みなさんこんにちは、

恐ろしいことにもう15年以上経ってしまったことですが、私が高校生の時に先端の研究という事で、DNAの性質を利用した系統学という研究を授業の時に少し触れて胸をときめかせていた時代がありました。今では多くの海洋生物研究にDNAを利用した研究は当たり前のように行われ、そしてそれに私は修士論文で非常にお世話になるのですが別のお話ですね。
先端技術は使う側の人間のセンスが問われる事が多くあるというのが個人的な見解です。例えば、サンゴを医療機器で使われるCTスキャンを使ってその内部構造を明らかにしたり、海から一杯の海水を取ってきてそこに溶け込んでいるDNA片からその一帯に生息している生物の種構成を明らかにしたりと研究者のセンスが垣間見得ます。自分が子供の時には考えもしなかった技術が続々と開発されていますね。
今回はその先端技術の一つである水中ドローンがジャマイカの海洋保護区で導入されたことを書こうと思います。

ジャマイカの海洋保護区がナショナルジオグラフィックと提携を結んで、水中ドローンを全保護区に導入する事が決定しました。そこからOpen ExplolerというWebサイトを通じて世界にジャマイカの自然を発信していくことが狙いです。いわば自然保護と自然科学に特化したSNSですね。
ドローンは手元のコントローラーから搭載されているカメラを見ることができ、そこから人間が行きづらい深さや場所の調査を可能にしたり、静音性の高さを生かして海洋生物を警戒させずに観測できるのが強みです。その勉強会でどういった用途で使う予定があるか保護区の管理人に聞いたところやはり使う人間のセンスが垣間見えました。

ある保護区では水面下に隠しているフィッシュポットをダイバーが潜る手間を省いて探す予定だったり、下水溝など汚染が激しい地域でもドローンで調査をさせるなど各々が抱えている問題に対して先端技術へのアプローチが違いました。やはり現場の方は実利を考えて動いているのがよくわかりました。
ここからジャマイカの海洋科学の明るい展望が期待できますし、同時にそれに関われることを海洋生物学を志すものとして非常に嬉しく思います。
ちなみに私が考えていたのは、「カリブに眠る海賊の財宝をこれで発見できねぇかなぁ」です。一人だけ意識が低かったですね。

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