2019/03/28 Thu
活動 生活 自然
困ったらとりあえず食べてみよう
みなさんこんにちは、
少し前に「海からの漂着物」ということでホンダワラについて書いたのですが、少し自分も気になってとりあえず食べてみることにしました。やはり一番の解決策は消費することですからね。大学時代に「研究者は対象の味も研究してこそ研究だ」と知人に力説されたのを思い出し、どうにかして食べてみることにしました。
写真真ん中に写っているのがホンダワラです。ついでに魚が美味しそうに食べていたアミジグサ(Dictyota spp.)も美味しそうだったので採ってきました。最初は生食に挑戦したのですが「苦い、固い、磯臭いそして地味」の三拍子。
「これで世界日記にあげてもオチがつかないな…」という打算も入り、家に持って帰り調理することにしました。
その時同僚にホンダワラを貪っている姿を目撃されいるのですが、「Oh my god...」と本気で引かれました。そもそも食べ物として認識されていないホンダワラを囓ってる姿を見られたのですからまあ納得ですね。
とりあえず海藻を家に持ち帰って考えたのですが、先ほどの三拍子を一度に誤魔化解決する方法が思い浮かび上がりました。
「これは佃煮しかないやん」
「大体の物は醤油で味を付ければ食べられる」と先人達が言っているではありませんか。まさに天啓。しかし、生食してわかったのは「茎は固くて食べられたものでは無い」と「俺は一体何をやっているんだろう」という事だけだったのでまずは少し加工することから入りました。
とりあえず包丁でホンダワラの茎の部分を切り分けて葉っぱの部分のみを取り出し、アミジグサは葉っぱしかない構造なので細かく刻み、磯臭さを消すために水に数分浸けて強めに絞り水気を切りました。
その後、日本から持ってきた鰹節を1パックに醤油と砂糖、味醂の代わりに白ワインを用いてタレの準備をします。
ジャマイカでは料理酒と味醂が手に入りにくいので、いつも白ワインで代用しています。この時、彩りがあまりよろしくなさそうだったので露店で売ってるジャマイカのインゲンマメ"Gungo Peas"をおまけに加えました。煮込む際に適当なサイズの鍋がなかったので、エスプレッソ専用のヤカン「マキネッタ」を先輩隊員から貰っていたのでそれを煮込み用の鍋に利用しました。
まさかイタリア人も佃煮に使われてるとも思ってもいないでしょうね。
そして完成したのがこちら。
和風系居酒屋のお通しで出そうな見た目になりました。
煮詰めている最中から、醤油と鰹節の匂いで結構いい感じ。しかし途中で日本からわざわざ持ってきた鰹節をまさかここで全部ブッ込んでしまった事に気づいたのは後の祭り。
これを出来た物をとりあえず囓ってみるとまさしく佃煮のそれでした。というか味見を始めたら無性にご飯が食べたくなる塩っ気と香りはどっかでありそうな感じ…
とりあえず粗熱を取ってタッパーに詰めて冷蔵庫に入れたのですが、ジャマイカ人には受けないビジュアルと味なので職場には持っていけませんが、近くにいる隊員と一緒に毒味食べようと思っています。