JICA海外協力隊の世界日記

辻 明男のラパス滞在日記

世界遺産の岩絵を訪ねました

カリフォルニア半島のちょうど中央部にあるサンフランシスコ山地の中に、世界文化遺産に指定されている先住民の描いた岩絵群があります。紀元前10世紀から紀元14世紀にかけて、山中の岩の洞窟の中に描いた絵が、乾燥した気候と人里から隔離されていることもあって、あちこちにたくさんきれいに残っているのです。

先日、3連休を利用して、任地から思い切って見学にでかけてきました。見学の起点となる山地のふもとの村までラパスから650kmもあるので、初日は車で10時間かけて移動し、モーテルに泊まって翌朝ガイドさんに連れて行ってもらいます。村から日帰りで行ける近い岩絵に案内してもらったのですが、それでも車で荒野を2時間走り、そのあとは徒歩で1時間半、山の洞窟に向かってサボテンの山地を歩かないと行けません。私たちは自分の体力を勘案してラバを借りました。

写真のように、ガイドの先導でラバに乗って正面の岩山の中腹をめざします。

息をきらして洞窟に到着して、やっと岩絵が見れました。人間や鹿、ジャガー、ウサギなどの動物、クジラや海亀など海の生物がたくさん描かれています。昔のことなので、鉱物を砕いて絵の具にしたようですが、数百年、数千年たってもきれいに残っているので驚きます。

色彩、構図もしっかりして、大胆です。

世界文化遺産に指定され、岩絵はしっかりと管理されていて、ガイドに連れていってもらわないと個人では見学にはいれません。

さらに山の中にたくさん散在しているようで、見ようと思えば2泊3日とか、キャンプしながら徒歩で見て回ることになるようです。

洞窟から見たすばらしい景観です。はるか下からラバのおかげでここまで登ってきたのです。しかしこんな山深いところに昔の先住民がすんでいたのでしょうか。古代のメキシコの先住民の文化には本当に驚きます。

これから下山して村まで帰るという、朝から7時間ほどのツアーでした。

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