JICA海外協力隊の世界日記

Madamadamadagascar!

マダガスカルの農村の1日

7月6~7日まで、農村・農業分野分科会の一環として他任地の後輩隊員を招き、農村宿泊体験を行いました。今回はその報告も交えて、農村部の暮らしについてご紹介したいと思います。
農家の朝は早く、まだ日の昇り切らない午前5時頃に起き出します。目覚めたらまず炭を使って火を起こし、朝ご飯の準備。マダガスカル定番の朝ご飯はVary sosoaと呼ばれるマダガスカル風のお粥です。
朝ご飯を食べ終えたら、子供たちを学校に送り出し畑仕事に出掛けます。私の任地のあるヴァキナンカラチャ県では、乾期でも殆どの農家が裏作でインゲンやトウモロコシなどを栽培しています。この日はグリーンピースの種まきを手伝わせていただきました。アンガディと呼ばれる鍬でひたすら穴を掘っては、2~3粒ずつ種を蒔き、土を被せるという作業の繰り返し。私は早々に腰が痛くなってしまいましたが、長時間同じ体勢で作業を続けられる農家さんの根気強さには感心します。

11時くらいになるとお腹が減ってきます。畑の側にビニールシートを広げ、冷めないように布に包んで自宅から運んできた鍋から、ご飯を取り分けて皆で頂きます。繁忙期には、3.000Ariary(日本円にして約100円ほど)の日当を支払い、農作業を手伝って貰うこともあるのですが、その場合にも雇う側がお昼ご飯の用意をして皆で一緒に食べるそうです。この日のお昼はご飯と、豆を葉野菜と煮込んだものを頂きました。(写真上) 昼食後は種まきを再開し、その後、既に実のなっているグリーンピースをその日に食べる分だけ収穫しました。

近所の販売所で他の野菜を購入し、16時頃帰宅しました。今回宿泊させていただいた農家さんによると、常に忙しく働いている農家にとって、16~17時までが束の間の休息をとれる時間帯なのだそうです。この日は近所の農家を招待し、「コメ生産向上・流域管理プロジェクト(PAPRiz)Ⅱ」で作成した、改良稲作技術を紹介するDVDの観賞会を開きました。昼間に開催してもなかなか農家が集まらずいつも悩んでいたのですが、今回はアドバイスを頂いたお蔭で、同じ村内の農家が50人以上来てくれました。

観賞会後、再び火を起こし、夕飯の準備に取り掛かります。夕食は、野菜のたっぷり入ったクリームシチューを一緒に作りました。勿論、昼間に収穫したグリーンピースも入っています。最初は「スープに牛乳を入れるなんて…」と怪訝な顔をしていた子どもたちも、美味しいと言って残さず食べてくれました。農村部では家の中でも茣蓙を敷き、その上に鍋を囲むように座って食事をします。

電気のない農村部では、夕ご飯を食べたらすぐ、午後8時には就寝します。「住宅建築」の記事でも紹介しましたが、防犯のため、夜になると階段に繋がる扉をしっかり施錠し、外へは決して出ません。

そうして、日の昇るまでたっぷり睡眠を取り、次の日に備えるのです。

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