吉田考が見せたい中国(吉田隊員は帰国しました。)

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吉田 考
(東京都)

ボランティア/職種
青年海外協力隊
日本語教育
派遣国
アジア
中華人民共和国
一言メッセージ
青年海外協力隊に参加した動機は『親日大国の中国との交流に寄与したい』です。みなさんの知らない中国について発信します。

 

寿司づくり

2018.01.04

人 活動

あけましておめでとうございます。

中国に来て二回目の正月を迎えます。

中国では旧正月を祝いますが、元旦はただの祝日として考えられています。

また少し前ですが冬至は餃子を食べる習慣があります。

ただクリスマスは中国の文化ではないので、今は冬至と合わせて同時に祝っています。

さて、日本の祭りごとの定番食と言えば寿司です。

ですので今回は先日日本語倶楽部の活動で、みんなで作った寿司についてお伝えしたいと思います。

中国でも和食の定番である寿司は、日本料理店の代表で、多くの中国人にとって周知のことです。

寿司屋も中国にたくさんありますが、高級品です。

繁華街へ行けば、日本式ラーメンや日本式カレーなど日本料理店も数多く見かけられます。

でも、実際に食べたことがあるということは一つの話題になるくらいです。

寿司について言えば、サーモン以外の生魚が苦手な中国人も多いです。

わさび醤油につけて生臭さを消して食べている人もいますが、量の加減が大味で猛烈に鼻にツーンとくるのに悶えながら楽しむという形のようです。

いずれにせよ寿司と言えば、握り寿司が定番です。

でも寿司ネタは生ものばかりなので、飲食店でないかぎり内陸である武漢で海産物を入手するのはなかなか難しいのです。

一応冷凍ものであれば、最近配属先付近に開店したイオンに行けばいくらか置いていますが、どれもかなりお高く、私のポケットマネーの都合上難しいため、倶楽部活動では巻き寿司を作ることにしました。

巻き寿司と言えば、河童巻きや納豆巻き、干瓢巻きなどがあります。

干瓢巻きは、夕顔の果実を干して云々で、ちょっと難しそうだったので断念しましたが、

きゅうりと納豆ならどうにか用意できそうだったので頑張って準備してみました。

納豆はイオンで冷凍された物が置かれていますが、やはりちょっとお高い。

学生たちの分を用意するにはちょっと負担が大きいので、種の分だけイオンで買って自分で増やすことにしました。

納豆作りには、種の納豆の他に乾燥大豆とホッカイロを使いました。

いずれ機会があれば、納豆も学生たちに作らせてあげたいと思います。

それでも、きゅうりと納豆だけではやはり物足りないので、学生たちが好きなものを持ち寄らせることにしました。

中国ならではのものと融合して、新しい寿司がつくれるとなると、学生たちは受け身ではなくなり、あれやこれを入れてみたいという積極性を見せてくれるようになりました。

学生たちが持ち寄る物は、「えっ?」と思わされるものばかり。

ソーセージ、コンビーフやドラゴンフルーツ、キウイなど、日本人ならまず入れないと思うものばかり。

それからザーサイやラーティアオ(駄菓子の『かば焼きさん』をラー油付けにしたようなもの)など中国ならではのものもありました。

駄菓子なんて、と物申したい気持ちをグッと堪えました。

何事もやらなければわかりませんし、美味しいかもしれません。

ただ、でんぶや人参、沢庵、昆布などが持ち寄られたので、外れていないものもありました。

おもしろいのは、中国のでんぶは肉由来で、昆布も胡麻とごま油で和えているものなので、少し風味が違うことです。

酢飯については、砂糖・酢・塩などの調味料や米はすべて中国で揃いますが、お米には課題がありました。

中国産のタイ米や中国東北地方のお米はチャーハンやお粥で食べるととてもおいしいと感じるのですが、寿司を作るには米の粘りが足りなかったのです。

恐らく日本の白米よりアミロペクチンの比率が低いのでしょう。

それゆえ糯米をブレンドして炊いて使いましたが、逆に日本の物より粘りが強くなってしまいました。

配合比をもっと調節できれば、もっと適切なものになると思います。

持ち寄った食材を順々に巻いて、作った寿司をみんなで味わって楽しみました。

せっかくだったので、母が家から送ってくれた味噌で豚汁を作って学生たちにふるまいました。

味噌汁の具材もまた中国で揃うものばかりです。

中国は本当に食が豊かな国です。

中国ではスープはどれも濃くて、何かをつけて楽しみはするものの、飲んで楽しむという食習慣はあまりないようなので、最初おっかなびっくり飲むといった感じでした。

しかし、皆おいしいおいしいと言いながら、いつの間にかなくなってしまったといった感じでした。

納豆については一応、長ネギを刻んで、市販のタレと同様の物を作って和えておいたのですが、以前食べたことのある学生が、食べるまえから『臭い、臭い』と騒いでしまって、先入観が植え付けられてしまい残念。

しかし、食べたこと自体が経験になると信じたいところです。

以前、中国の南方で見つけたのですが、中国の少数民族も納豆のようなものを作ります。

ただ粘性のあるものではなく、乾燥したものです。

これも結構臭かったです。

でも今でも茨城県の水戸で食べられる、臭くないように工夫されていないものと同程度でした。

それは市場で見つけただけの少数民族食なので、あまり一般的ではないです。

発酵食自体、中国にはマイナーなものからメジャーなものまで数多くあるので、市場歩きは本当に面白いです。

中国らしい文化は新鮮で感動します。

中国は発展が急速なので、できるだけ早めに中国を見ておかなければ、ごく近いうちにそういった文化が見られなくなってしまうでしょう。

とても残念ですが、その発展は中国全体が希望に満ちた明るい未来を見せてくれています。

日本にもかつてあったこの時代、それを知らない世代の日本人にも、願わくば触れてもらいたいと思います。

中国人は懐が広く、温かく、熱い人たちばかりで、本当にいい国です。

今年も中国について発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。