JICA海外協力隊の世界日記

セルビア便り

冬のはじまりのはなし

Zdravo! ズドラヴォ

セルビア観光隊員の星野です。


10月最後の日曜日は、冬時間の始まりの日。

夜中の午前3時が午前2時になり、日の出が1時間早まります。

時計がわりの携帯は勝手に時間を合わせてくれるので、出勤のために外に出ると、いつもより空が明るくて、時間をまちがえたかと慌ててしまいます。

よく寝た気分なのは、どおりで1時間多く寝たから。

アナログ時計たちは、まだ夏時間を刻んでいるのもいて、何だかふわふわした感覚です。

10月末の紅葉
紅葉.jpg
協会横のシンボルツリーの下は、黄色い絨毯。秋の協会.jpg市場のいろ、いろいろ。
秋の市場.jpg
プニェナ・ブンデヴァ/Punjena bundeva 肉詰めのレシピもありますが、こちらは甘いバージョン。リンゴやプルーン、クルミ、シナモンなどが入っています。オーブンでじっくり熱された、かぼちゃの甘さとなめらかさといったらもう!もっと食べたいのにボリューミー過ぎるのが難点です。ごはん入らない(笑)かぼちゃ.jpg


11月に入ると、任地のロズニツァは朝夜の霧が深くなります。本格的な冬の訪れです。

とはいえ、雪がしっかり降るのはまだまだ先で、近年は温暖化の影響からかほとんど積もりもしません。冬の時期はほかに、スラバを祝う日が多くなります。スラバはセルビア正教の慣習で、各家庭がその守護聖人の記念日を祝います。スラバの家には家族や親戚、友人が次々に訪れては入れ替わり、5回も6回もフルコースでもてなすような大忙しの日です。当日はもちろん、週末にかけて3日間ほど祝い続ける家庭もあり、家族総出で準備します。日本の年末年始のイメージが近いでしょうか。UNESCO無形文化遺産でもあるスラバ、詳しくはまた別の機会にお話ししますね。

冬の朝7時ごろ。奥に見えるはずのグチェヴォ山はすっかり姿を消してしまいました。
冬の朝.jpg
霧に隠れた太陽を見ないうちに16時半で真っ暗に。冬の夕方.jpgスラバの様子。このあとも続々と料理が運ばれてきます。冬の長い夜に、あたたかな食卓の賑わいが、ほっと心を休めてくれます。
スラバ.jpg


12月ともなると、しっかり寒くなり、せっかくの冬時間でも朝7時の出勤は日の出前。帰ってきてもすぐ暗くなります。セルビアの住居には、セントラルヒーティング(toplata)もしくはそれに代わるもの(grejanje)が備わっていますが、戸建ての家では加えて暖炉を使うところも多くあります。そのため、ロズニツァのような小さな町では、夕暮れ時になると一斉に、煙突から煙がもくもく。木が燃える香りだけならまだ良いのですが、それが結構強烈で、噂によると火の持ちが良いからと、タイヤを燃やすこともよくあるとか、、、

セルビア正教のカレンダーを見ると、クリスマスは17日、元旦は114日となっています。一方で、日本や西欧米のように、グレゴリウス暦の新年も祝います。そして、サンタは大晦日の夜に来ます。

こんがらがった方、お気持ち分かります(笑)

キリル文字で書かれた、メリークリスマスと新年おめでとう。カード.jpg
マーケットの準備をしているところ。飾り付け.jpg同僚と、張り切ってお手伝いしてくれた野良犬。おてつだい.jpg

観光局では、ウィンターフェスティバルが始まり、元旦には毎年恒例のマラソンも控えます。イベントが目白押しで、今年も気づいたら年を越していそうです。

そちらの様子もまたお話ししたいと思います。

今回はここまで。

それでは、

Ćao!

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