JICA海外協力隊の世界日記

ボリビア便り

#250 私がJICA海外協力隊を選んだ理由【小学校教育/重松】

こんにちは。ボリビアのラパスで小学校教育隊員として活動している重松雅博です。

ボリビアに来て、1年が経ちました。現職参加のため来年3月までの任期、活動期間も残り約7か月です。

残りの時間の過ごし方を考える中で、ふと「JICA海外協力隊というキャリアを選んだ理由を再整理したい」と思いました。

今回は、ボリビアに来て1年という節目に、私がJICA海外協力隊を選んだ理由について書きたいと思います。

【原点は、新卒1年目の職員室】

私が新卒で赴任したのは、単学級の小規模校でした。

様々な背景の子どもたちが通う学校で、大卒の新任教員が赴任するのも久しぶりだったそうです。毎日、色々なことが起こり、放課後にはへとへと。そんな日々でした。

それでも続けることができたのは、放課後、職員室に戻ると先輩の先生たちが、

「しげちゃん、今日もがんばったな。」と声をかけてくれたからでした。

先輩の先生たちの子どもたちに一生懸命向き合い、困ったときには先生同士で助け合う。そんな姿を毎日見ていました。

仕事そのものは本当に大変でした。でも、職員室に戻れば誰かが声をかけてくれる。そんな温かさがあったからこそ、頑張ることができたのだと思います。

振り返ると、この職員室での時間は私の教師としての原点になっています。

【職場の雰囲気は、人を変える】

その後、別の学校へ異動しました。

前の学校とは、驚くほど職場の雰囲気が違いました。

先生たちの考え方や仕事への向き合い方も様々で、互いの思いを共有しながら、一緒に仕事を進めていくことの難しさを感じる場面もありました。

私自身も、気づけば職員室ではなく、自分の教室で仕事をする時間が増えていました。

「同じ教師という仕事でも職場が変わると、こんなにも違うのか。」

その経験から、自分の中にある思いが生まれてきました。

それぞれの強みを生かしながら、先生たちが生き生きと働ける学校をつくりたい。

なぜなら、学校で働く大人の姿は、毎日そこで過ごす子どもたちにも伝わるからです。

「子どもが好きだから教師になった」という人は多いと思います。

もちろん私も子どもは好きです。それと同じくらい、一緒に働く先生たちのことも好きなのだと思います。

先生たちが生き生きと働き、お互いに支え合う。そんな学校であれば、きっと子どもたちも安心して学ぶことができる。

そんな学校をつくりたいと思うようになりました。

【立場が変わって見えたもの】

その後、立場が少しずつ変化し、校内での役割も増えました。

「自分の役割を通して、先生たちが互いに学び合える雰囲気をつくりたい。」

そんな思いで取り組んでいました。

しかし、なかなか思うようにはいきません。

当時の私は、先生たちにもそれぞれの生活があり、様々な事情や思いを抱えながら働いているということを、頭では分かっていても、本当の意味では理解できていませんでした。

そんな自分の考えが変わった出来事がありました。

第2子が生まれ、妻が入院していた時期のことです。

毎朝、長男を幼稚園に送ってから学校へ向かうため、どうしても出勤が遅くなったり、思うように仕事ができなかったりする時期がありました。

その時、同僚の先生や管理職の先生など、多くの人に助けてもらいました。

「みんなそれぞれ事情を抱えている」ということを、自身の立場が大きく変化したことで、初めて実感として分かった瞬間でした。

人は誰でも、いつでも同じように働けるわけではない。

自分が誰かを支えることもあれば、自分が誰かに支えてもらうこともある。

その経験から、改めて、

「誰もが働きやすく、それぞれの強みを生かしながら、生き生きと働ける職場をつくりたい」

と思うようになりました。

【JICA海外協力隊は選択肢の1つ】

では、そんな私がなぜJICA海外協力隊を選んだのでしょうか。

それは、「自分と異なる背景や価値観の人たちと、一緒に働く経験をしてみたかったから」です。

日本でも、多様な人と関わることはできます。

しかし、文化も言葉も教育制度も違う場所に身を置けば、これまで当たり前だと思っていたことを、一度立ち止まって考えることができます。

「自分の考え方は、本当に当たり前なのだろうか。」

「相手の立場から見ると、どう見えるのだろう。」

「違う考えを持つ人と、どうすれば一緒に仕事ができるのだろう。」

そんなことを、実際の生活や仕事の中で実感として捉えてみたかったです。

それが、私がJICA海外協力隊を選んだ理由の一つです。

日本の教育を外から見る。

ボリビアの教育を知る。

そして、ボリビアの先生たちや、関わる多くの人たちと共に働き、共に過ごす。

そうした経験を、日本での自分自身の振る舞いや、これからの学校づくりに生かしたいと思っています。

【残り7か月】

実際の隊員活動は、うまくいかないことも多いです。

そもそも、ボリビアに来た目的を忘れてしまうこともあります。

でも、そんな時こそ、自分の原点に立ち返りたいと思います。

異なる背景の人たちと共に働き、悩み、支え、支えら、自分自身の視野を広げる。

そして、その経験を活かし、今度は自分が誰かを支えられる人になる。

ボリビアでの残り約7か月。

これからもうまくいかないことは多いと思います。

それでも、ここで出会った人たちと共に学びながら、自分にできることを一つずつ積み重ねていきたいと思います。

私の探究の道はまだまだ続きます。では、またいつか会いましょう!Nos Vemos!

文責 重松 雅博(25年度1次隊/小学校教育/ラパス県ラパス市)

SHARE

前 最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ