2026/08/31 Mon
文化 観光
#228 水を失ったポオポ湖と「湖の民」ウル族【コミュニティ開発/豊田】

見渡す限りの白い大地。でも、ここはボリビアで有名なウユニ塩湖ではありません。
オルロ県のポオポ湖。チチカカ湖に次いで、ボリビアで2番目に大きい湖です。
かつては水がありましたが、2012年頃から気温上昇や雨の減少といった気候変動の影響が目立つようになり、ここ10年は毎年、乾季に水が干上がっているそうです。
この辺りの湖や大地はもともと塩分を含むため、跡地には、一面の塩の大地が残ったのです。
特に10月~11月頃が最も白くなるそうです。

干ばつで困っているのが、「湖の民」ウル族です。
7月、私はポオポ湖岸のLlapallapani(ヤパヤパニ)という集落を訪ね、ウル族の住民にインタビューをしました。
かつて、彼らの生活の柱は、湖の漁業でした。伝統衣装も「ペヘレイ」という魚のうろこを模した柄のポンチョです。
湖を失った今は、代わりに集落に造った小さな池で魚を養殖していますが、集落を去り、ほかの地域に移り住んだ人も少なくありません。

そんな彼らは今、観光業に希望を見出そうとしています。
水を失った湖に現れた、白い大地。この景色を資源として観光客を呼び込み、気候変動による生活の変化を知ってもらうとともに、民芸品などに特色のあるウル族の文化を体験してもらおうと考えています。
「観光業を新たな収入源にしたい。私たちは、ウル族の伝統を失いたくないのです」
住民はそう語り、観光客を受け入れる準備を進めています。
ポオポ湖は、多くの観光客が行き交うラパスとウユニの間にあります。
あの美しいウユニ塩湖ができる過程もこんな風だったのかも?
ウユニを訪れる道中で立ち寄り、そんな想像を巡らすのも興味深いと思います。
文責 豊田 直也(2024年度2次隊/コミュニティ開発/オルロ県オルロ市)
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