JICA海外協力隊の世界日記

エクアドル便り

No.53 みんなの図書館

写真:Universidad Técnica de Ambato総合図書館の同僚たち

Mucho gusto. はじめまして。
トゥングラウア県アンバト市で司書として活動している島田 祐衣です。
私の配属先である国立アンバト技術大学(Universidad Técnica de Ambato、以下、UTA)の総合図書館は、主に学生や教職員を対象に、学習や研究、学術開発を支援するさまざまな図書館サービスを提供しています。
私は現在、「本を身近な存在にする」ことを活動目標として、館内イベントの実施など、利用者が読書に親しむきっかけとなる活動を計画しています。
さて、UTAは「Tiflobiblioteca(視覚障害者向けの図書館)」という、視覚障害のある学生などを支援する図書館サービスがあります。
このTiflobibliotecaにはJICAも関わっています。2023年2月から2024年10月にかけて実施されたJICA技術協力プロジェクト「アクセシブルな著作物制作・活用体制整備アドバイザー」では、エクアドル国内におけるアクセシブルな著作物の利用に関する法整備への助言や、UTAを含む関係機関に対する啓発活動などが行われました。
Tiflobibliotecaでは、JICAからUTAに提供された機器などを活用し、図書館資料のデジタル化やテキストの音声化を行っています。さらに、点字講習会や音声ガイド付き映画鑑賞会を図書館で行いました。点字講習会の受講生が作成した点字絵本には、キャラクターが立体になっていたり、布など紙以外の素材を使っていたりして、触って楽しい工夫が施されていて、貴重な資料になっています。

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写真左:資料をスキャンしてデジタル化するためのブックスキャナー
写真右:学生が作成した点字絵本「La Caperucita Roja(赤ずきんちゃん)」

日本では視覚障害者サービスを本格的に学ぶ機会が少なかったので、ここエクアドルでの経験は、私にとって毎日が新しい学びです。視覚障害のある学生が、同じく視覚障害のある学生や同僚といっしょにみんなで楽しそうに話し合っている姿を見かけます。そんな様子を見ていると、Tiflobibliotecaは単に資料や機器を利用するための場所ではなく、視覚障害のある学生にとって、安心して過ごすことのできる「居場所」としての役割も持っているのだと感じました。

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写真左:Tiflobibliotecaを利用している学生の様子
写真右:音声ガイド付き映画鑑賞会の様子

また、視覚障害のある同僚と一緒に、大学周辺へランチを食べに出かけることがあります。大学のある通りには信号がありますが、音響式の信号機ではありません。また、白杖を使う人のための誘導ブロックの上に、市が設置したゴミ箱が置かれていることもあります。私が一人で歩いていると気づかないことでも、同僚と一緒に歩くことで初めて気づくことがあります。
横断歩道を渡った先には、同僚が顔なじみのレストランがあります。そこへいっしょに行くと、同僚が料理を注文してくれたり、エクアドル伝統料理について説明をしてくれたりします。いつも楽しいランチの時間をありがとう!一緒に過ごす時間を通して、これからもたくさんのことを学ばせてもらいたいと思っています。

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写真:同僚たちと大学周辺でランチタイム

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