JICA海外協力隊の世界日記

エクアドル便り

No.19 南米・エクアドル人の「働き方」とは

こんにちは、エクアドルの南端、ペルーとの国境に位置する山岳地帯・ロハ県に青少年活動隊員として派遣中の渕上です。

この街の児童養護施設において、虐待により保護されている少女たちの退所後を見据えた精神的・経済的自立を支援するために活動をしています。
エクアドルに来て1年3か月が経過した私からは、この国の人々の「働き方」についてご紹介します!

私の配属先は県庁所管の施設で、通常の勤務時間は、平日の午前8時から午後5時まで(昼休憩1時間)です。バッチリ公務員らしい勤務時間ですが、稀に、午前6時30分から午後3時まで(昼休憩30分)など、謎の勤務時間変更があります。みなさん、なぜだと思いますか?
そう、夕方からサッカーの国際試合があるからなんです!サッカーによって勤務時間が変更になること自体が驚きなのに、公務員も?!衝撃です…。
ちなみに、サッカーのユニフォームをファッションとして着ている人を街でも見かけますが、これ、エクアドル人にとって「服」ではなく「皮膚」だそうですよ。ユニーク!ただし、そんな国でも頻繁に見かけるのは、アルゼンチン代表・メッシのユニフォームでした(笑)。

(写真:路上でも売られるユニフォーム。5~20ドル。)

画像2.jpg

さて、暦どおり土日祝が休みの私ですが、休日にも衝撃を受けたことがあります。それは、日曜に多くの店が閉まっているということです。レストランやカフェも例外ではありません。サービス業にあたる方々も、しっかりお休みなのです。

(写真:店が閉まり、人通りのない日曜の街)

画像3.jpg

では、エクアドル人は、その余暇をどのように過ごしているのでしょうか。
こちらの人は、毎日毎日、「元気か?」と電話連絡を取るほど家族仲がとてもよく、休日はしばしば一緒に過ごしています。日曜に店がほぼ開いていない、しかし、それは同時に、仕事が休みの人が多いということです。離れた家族に会いに行き、一緒に家や自然の中でゆっくり過ごす。サッカーで勤務時間変更になった。それなら、(たいしてサッカーが好きでなくても)仲間とサッカー観戦し、楽しい時間を共有する。これが彼らの余暇です。なんか素敵だと思いませんか?

最初は「えー」と感じたこの国の働き方も、当たり前のように大切な人と余暇を過ごす姿を見たとき、少しうらやましく感じ、そして、何のために働くのかという根本を問われているように感じました。ひとり時間が楽しめる環境の整った日本だからこそとはいえ、自宅やカフェでスマホ片手にひとりダラダラと過ごしていた自分の余暇の過ごし方を猛省した次第です。
家族や友人と過ごせる有限な時間を大事にする。この国に来て、そんな当たり前だけど、とても大切な感情を思い出させてもらった気がします。
うーん、日本のみんなに早く会いたくなってきた!あと少し、こっちでしっかり頑張ってきますね!それでは。

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