JICA海外協力隊の世界日記

グアテマラ便り

【グアテマラの野球場から】#08~活動最後の野球大会(Liga Nacional)~(野球/岩本尚大)

Hola, qué tal?(こんにちは、元気ですか?)

先日、活動期間中最後の野球の大会がありました。

2月後半からカテゴリーJuvenil(15歳から17歳まで)の国内リーグが開催され、任地シェラのチームは予選で全体3位となり、首都グアテマラシティで行われた「Liga nacional(決勝大会)」に出場することができました。この大会は予選上位3チームと首都グアテマラシティ代表のチーム、計4チームのみ出場できます。

昨年は全体2位という結果を残すことができたため、今年はそれ以上の結果を目標に大会に挑みました。

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Liga nacionalでは、通常のリーグ戦とは異なり、大会期間中に投手の投球制限があるため、選手の起用法が難しくなり、采配を考えるのが大変です。しかし、どのチームも選手の起用方法が変わる分、これまでとは違った展開になる試合も多く、非常に見応えがあります。

今年は1勝2敗で全体3位という結果になり、去年よりも順位を落としてしまいましたが、選手たちの一生懸命なプレーや、今まであまり試合経験のなかった選手たちの良いプレーを見ることができ、来年度に期待を持てる大会となりました。

IMG_7727.jpg今回の大会を通じて、特に印象に残ったことが2つあります。

1つ目は、リーグ期間を通じて選手たちの野球への取り組み方が大きく変化したことです。

以前は試合に負けても悔しがることなく笑っていた選手たちが、今大会では試合後に悔しさから涙を流していました。今年に入ってからは、選手たちが昨年よりも自発的になり、試合に勝つために自分たちに足りない点を理解しながら練習に取り組むようになってきました。メニューを考える際にも、「この練習をしたい」と提言してくれることもありました。また、以前は与えられたメニューをただこなしていた選手たちも、自分の課題を克服するためにどう練習するかを考えるようになり、大会に向けて本気で取り組んでいた様子が強く伝わってきました。

2つ目は、選手たちに技術向上への意欲が見え始めたことです。

首都チームとの試合では、実力差を見せつけられ大敗しましたが、その経験を通じて、今までなんとなく野球をやっていた選手にも「もっと速いボールを投げたい」、「もっと遠くまで打球を飛ばしたい」といった向上心が芽生えるようになりました。大会後の練習でもその姿勢が見られ、以前は上級生の後をついていくだけだった選手たちが、自分で考えながら練習に取り組むようになり、その成長ぶりに頼もしさを感じるようになりました。

この2年間で多くの選手たちと携わってきましたが、どの選手たちも技術面だけでなく、メンタル面でも大きく成長してくれたと感じています。そして、その成長を間近で見守ることが私にとって活動の何よりのやりがいとなっていました。帰国後に再びグアテマラを訪れることができるかは分かりませんが、いつか、お互い成長した姿で再会できる日が来ることを願っています。

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