JICA海外協力隊の世界日記

グアテマラ便り

シェラ暮らし③熱気あふれるグアテマラの独立記念日(コミュニティ開発/前島玲美)

Hola!(オラ!)こんにちは。
シェラでコミュニティ開発隊員として活動している前島玲美です。

今回は、グアテマラの人々にとって特別な日、独立記念日の様子をお伝えします。

中米の独立記念日

9月15日は、グアテマラをはじめ中米5か国(グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ)が1821年にスペインから独立を果たした日です。グアテマラでは9月全体が「独立の月」と呼ばれ、街は国旗の水色と白で彩られます。

この日の前後は私の配属先も仕事がお休みになり、今年は任地のシェラで過ごしました。

デスフィレ.jpg

街を包む熱気

独立記念日の前後約1週間、シェラの中心街は祭りのような熱気に包まれます。学生や地域の団体によるパレード、ブラスバンドや太鼓の音、夜のコンサートが街を彩っていました。

通りには屋台がずらりと並び、香ばしい匂いと煙が広がります。チュロスやタコス(トルティーヤの上に肉や野菜をのせた料理)、ガルナチャス(小さな揚げトルティーヤにひき肉やチーズをのせた料理)、エローテ・ロコ(マヨネーズやケチャップ、チーズなどをまぶした茹でトウモロコシ)、シュコスやチェベレス(グアテマラ風ホットドッグ)など。屋台の前を通るたびに、思わず足を止めたくなります。

ガルナチャスコチータ.jpg

夜の通りの賑わいは、日本の夏祭りや縁日にも少し似ていて、どこか懐かしさを感じました。

14日の夜、15日へと日付が変わる瞬間に花火が打ち上がり、人々の熱気と街に響くパレードの音楽が夜をさらに盛り上げました。

フェリアパルケ.jpg


フェリアの賑わい

この時期、シェラではグアテマラ最大規模のフェリアも開催されます。シェラ中心から車で20分ほど離れた広い敷地に屋台だけでなく、観覧車や絶叫マシンなどのアトラクションもある、国内最大級ともいわれる遊園地へと姿を変え、多くの人で賑わいます。市内を走るバス(ミクロブス)の窓には「Feriaaaa!!!」と大きく書かれ、運転手たちが「フェリア!フェリア!」と声を張り上げ、バスが次々と出ていきます。街全体がフェリア一色でした。

雨季にもかかわらず、家族や友達と訪れた人たちがびしょ濡れになりながらも、観覧車や絶叫マシンなどのアトラクションを楽しんでいました。

遊園地.jpg

【歴史が生むエネルギー】

グアテマラ人から「日本にもこういう独立記念日があるの?」と聞かれました。日本には「建国記念日」はありますが、独立を祝う日はありません。だからこそ、中米の国々が同じ日に独立を迎え、それを国民全体で盛大に祝う姿は印象的でした。

独立を過去の出来事として振り返るだけではなく、毎年この日を迎えることで、人々にとって今を生きるエネルギーとなっていることを実感しました。夜の街にあふれる音楽と熱気に包まれながら、グアテマラ・シェラでの暮らしを実感する1週間でした。

サンニコラス教会.jpg

Feliz día! (フェリス ディア!)素敵な1日を!

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