2026/06/15 Mon
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シェラ暮らし⑤ 儚く美しい花道、アルフォンブラ(コミュニティ開発/前島玲美)

Hola!(オラ!)こんにちは。
シェラでコミュニティ開発隊員として活動している前島玲美です。
【街を彩るアルフォンブラ】
6月7日の日曜日、シェラの中央公園周辺では、色鮮やかな「アルフォンブラ」が作られていました。
アルフォンブラとは、スペイン語で「絨毯」という意味です。グアテマラでは、カトリックの宗教行事の際に、教会の前やプロセシオン(宗教行列)が通る道に、花びらや色をつけたおがくず、木くず、葉などを使って大きな絵や模様を描きます。
この日は中央公園をぐるりと囲むように、10種類以上のアルフォンブラが作られていました。普段は人や車が行き交う中央公園周辺の道が、この日は色とりどりのアルフォンブラで華やかに飾られていました。

【聖体祭とプロセシオン】
この行事は、カトリックの祝日である「聖体祭」に関するものです。スペイン語では「Corpus Christi(コルプス・クリスティ)」、または「Cuerpo y Sangre de Cristo(クエルポ・イ・サングレ・デ・クリスト)」と呼ばれます。
聖体祭は、キリストの体と血を象徴する聖体をたたえる祝日で、伝統的にはSemana Santa(セマナ・サンタ=聖週間、日曜日がいわゆるイースターと呼ばれる復活祭の日)から60日後の木曜日に祝われます。今年は6月4日が聖体祭にあたり、シェラではその直後の日曜日である6月7日に、プロセシオンが行われていました。
プロセシオン(宗教行列)とは、教会でのミサの後、聖体や宗教的な像などを掲げ、音楽や祈りとともに街をゆっくりと歩く行事です。日本のお神輿のように、地域の人々が担いで街を練り歩く姿にも似ていますが、カトリックの信仰に基づいた宗教行事です。
人々はその通り道にアルフォンブラを作り、神聖なものが通る道を飾ることで、歓迎と敬意を表します。朝から地域の人々が集まり、おがくずや花びらを使って、道の上に一つひとつ模様を作っていきます。

【祈りを込めた、数時間の花道】
印象的だったのは、これほど時間をかけて作られたアルフォンブラが、完成した姿のまま長く残るものではないということです。アルフォンブラが完成してからプロセシオンが通るまでの時間は、わずか1〜2時間ほど。ミサの後、プロセシオンが通ると、丁寧に描かれた模様は踏みしめられ、少しずつ崩れていきます。
それでも人々は、プロセシオンを迎える数時間のために、色を重ね、花を並べ、道を飾ります。その一つひとつの作業に、祈りや敬意、地域の人々の思いが込められているように感じました。


【セマナ・サンタ】
グアテマラでは、3月から4月頃のセマナ・サンタにも、全国各地でアルフォンブラが作られます。特にアンティグアやシェラでは、アルフォンブラやプロセシオンが有名で、多くの人が集まります。時には道が人でいっぱいになり、歩くのも難しいほどです。


私もシェラで、セマナ・サンタの時期にアルフォンブラのワークショップに参加しました。デザインと色があらかじめ決められていて、細かい木枠の穴に、その色の粉を少しずつ入れて模様を作っていきます。見るだけだと華やかなアルフォンブラですが、実際に作ってみると、とても細かく、集中力のいる作業でした。

その経験もあって、今回、中央公園周辺でアルフォンブラを作る人々の姿を見たとき、ただ美しいものを見ているだけではなく、その背景にある手間や人々の支え合いも少し感じることができました。また、地域の人たちが協力して作り上げる様子から、シェラの人々にとって信仰や地域のつながりが身近なものであることを感じました。
人々の祈りや思いが込められた、刹那の芸術。シェラで見たアルフォンブラは、そんなことを感じさせてくれる、儚く美しい花道でした。
Feliz día!(フェリス ディア!)素敵な1日を!

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