JICA海外協力隊の世界日記

キルギス共和国便り

キルギスの絶景を堪能!長距離ドライブの旅

こんにちは、キルギス派遣中の安川です。

少し前ですが、夏の初めに、キルギス第二の都市オシュへ行ってきました。オシュはキルギス南西部にあり、首都ビシュケクからは約600km離れています。飛行機なら40分のところ、あえて丸一日かけて長距離ドライブを決行。道々、変化に富んだキルギスの大自然を楽しむことができました。

ビシュケク出発は早朝6時。予約した車に迎えに来てもらい、オシュ出身だという運転手さんの陽気なおしゃべりを聞きつつ郊外に出ると、車道を占領する羊の大群に遭遇しました。羊をよけながら先へ進みます。

オシュ旅行1羊.jpg

※道路を占拠する羊の群れ

ほどなく、険しい山間部にさしかかりました。そそり立つ断崖絶壁が道路のすぐ脇まで迫ってくることも。日本で見かける落石防止の金網やコンクリートは見当たらず、むき出しの岩には少しスリルを感じました。
しばらく進むと、急こう配の山肌に幾重にも連なる柵が見えました。JICAの無償資金協力で設置された地吹雪対策用の防雪柵です。ビシュケクとオシュを結ぶこの道路はキルギスの幹線道路で、更にカザフスタンや中国にもつながり国際的にも重要な役割を担っていますが、険しい山岳地帯を抜けるため、冬には雪崩や地吹雪のため通行止めになることもあるそうです。今回の運転手さんも、 日本の協力のことをご存じで、私も嬉しくなりました。

※どこまでも広がる緑の山々

車窓からの風景は、次々と変わっていきます。今度は、どこまでも広がる緑の山々が見えてきました。日本と違って樹木は少なく、一面、草で覆われたなだらかな山肌がキルギスの特徴です。ときおり羊や牛、馬の群れも見え、とても開放的な気持ちになりました。

途中、馬が放牧されている草原の休憩所に立ち寄り、クムズというキルギス伝統の飲み物をいただきました。夏しか手に入らない馬乳を発酵させて作られ、酸っぱくて独特の燻製のような香りがあります。遊牧民族であったキルギス人にとっては、夏の貴重な栄養源だとか。キルギスに来たら、ぜひ飲んでみてください!

オシュ旅行4クムズ飲み.jpg

※テントでいただくクムズ




※トクトグル貯水池

オシュまでの道のちょうど真ん中あたりには、面積284平方kmにもなるキルギス最大のトクトグル貯水池があります。眺めが良いので写真撮影スポットにもなっています。この貯水池は、天山山脈の雪解け水が流れ込むキルギス最長のナリン川の途中にあり、旧ソ連時代に建設されました。キルギスでは電力の80%以上が水力発電で賄われており、このトクトグル貯水池も水力発電に利用されています。

夕方6時ごろ、キルギス南西部のジャララバードというキルギス第3の都市に着きました。残り100kmほどです。更に進んで、オシュに近いウズゲンという町では、水田を見かけました。ウズゲンでは稲作が盛んで、特産の赤米は、伝統料理の一つプロフ(中央アジア風炊き込みご飯)にも使われる高級米だそうです。

ゆっくり休憩しながらの移動でしたが、キルギスの夏は日没が遅く、まだ明るいうちにオシュに到着し、町の賑わいを感じることができました。日の長い時期ならではの車の旅を堪能しました!

旅の様子はぜひ動画でご覧ください(^^)/

(安川 美杉、2024年1月~、コミュニティ開発)

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