JICA海外協力隊の世界日記

ラオス便り

私の任地を紹介します!~シェンクワン県~

サバイディー(こんにちは)! 野菜栽培隊員の寒河りまなです。
私は現在、シェンクワン県農林局に所属し、農家へのアンケート調査、有機野菜を活用した日本食販売、自然農薬づくりのワークショップなど、多方面から有機農家の支援活動をおこなっています。
今回は、私の任地であるシェンクワン県をご紹介します!

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シェンクワン県ってこんなところ!
シェンクワン県は、標高約1000mの高地に位置しており、12月〜3月はとても冷え込み、気温が一桁台に下がる日もあります。寒い時期もある反面、気温の上がる4月〜6月は、湿気が少ないため、他県に比べて暑すぎず快適に過ごせます。涼しい気候を活かした農業が盛んな地域で、JICAプロジェクトの協力を通じて立ち上げられた有機農業マーケットもあります。週に2回、有機農家さんが新鮮な野菜を販売しています。周囲は山に囲まれており、自然豊かなところもシェンクワンの大きな魅力です。

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アクセスについて                                                                      首都ビエンチャンからシェンクワン県へは、飛行機なら約30分、車ならなんと約12時間かかります。私が赴任した際は、滑走路の改修工事のためシェンクワン空港が閉鎖されており、車で12時間かけて移動しました。舗装されていない道路も多く、車内で座っていても体がふわっと浮くこともありました。

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美しさの陰にある、戦争の記憶
シェンクワンといえば、世界遺産「ジャール平原の巨大石壺群」が有名です。いまだに多くの謎が残る石壺は、実際に目にするとその大きさに圧倒され、独特の雰囲気に吸い込まれるようでした。ここでは、シェンクワン県に多く暮らすモン族の衣装を体験することもできます。貴重な体験になると思うので、ぜひ訪れてみてほしい観光スポットのひとつです。

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しかし、こうした観光スポットの近くにも、注意が必要なエリアがシェンクワン県内にはあります。シェンクワン県はベトナム戦争中に投下された不発弾がまだ、数多く残されています。ラオスは「世界で最も激しく爆撃された国」と言われており、戦時中の人口から換算すると、国民一人あたり1トン以上の爆弾が落とされた計算になるそうです。シェンクワン県内では今なお不発弾による被害が続いています。MAG UXO Visitor Information Centre(シェンクワン県)や UXO Lao Visitor Center(ルアンパバーン県)では、戦争の歴史や実際の不発弾の展示、被害者のインタビュー映像などを見ることができます。

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ある少女のインタビュー映像の中で、彼女は爆発によって顔に傷を負ってしまい、「私は綺麗じゃない」と自信を失い、友達の輪に入れなくなってしまったと話していました。その姿に、胸が締めつけられる思いがしました。戦争に直接関係のない人々が、今もなお苦しんでいます。その現実を、少しでも多くの人に知っていただけたらと思います。
不発弾分野にかかるJICAの協力はこちら→
不発弾(UXO)分野へのJICAの協力について ~第17回美弥子所長が聞く~ 海外での取り組み- JICA





自然豊かで気候も良く、世界遺産もあるシェンクワンに、ぜひ足を運んでみてください。ここでしか味わえない、ラオスの穏やかさや文化に触れることができます。
皆さんのお越しをお待ちしています!



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