JICA海外協力隊の世界日記

ラオス便り

ラオスの「食」について紹介します!


ボリカムサイ県の子ども文化センターにて、青少年活動の職種で活動している田中正俊です。「ラオスって何があるの?」と言われる中でも、さらに「ボリカムサイって何があるの?」と言われるような、観光地とは正反対の私の任地ですが、その分ローカルな暮らしに密着できる場所でもあります。今回は特に私の身の回りの人たちがこだわりを持っている「ラオスの食」について紹介したいと思います(注:以下「ラオスでは~」「ラオス人は~」と書くのはあくまで私の個人的な印象です)。

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【挨拶も人の名前も食べ物?】
ちょっとした知り合いにあった時、日本なら「寒くなってきましたね」など気候や天気の話をする感覚で、ラオスの人は「もうご飯食べた?」「今日のおかずは何?」と話してくることがよくあります。別に答えが聞きたいというよりは会話のきっかけという感じで、私の大家さんはよく「もうご飯食べた?」と言いながら、私の答えに関係なく食べ物の差し入れをしてくれたりします。また、人の名前にも食べ物がつくことがあり、日本ではあまりなじみのない感覚に驚きました。センターに来る子どもたちの中には「ケーキ」「キャンディー」「はちみつ」「ナムワーン(ラオスのカラフルなお菓子)」「カップケーキ」「タピオカ」などの意味のスイーツの名前の女の子がいます。                                   画像5.png 画像3.jpg 画像4.jpg

【みんなで食べる、呑む】                                                                          私の職場では毎日、職員みんなでお昼ご飯を一緒に食べます。お客さんが来るとなれば、午前の仕事はお昼ご飯の仕込みだけで終わることもあります。ラオスの伝統的な主食は蒸したもち米で、もち米の入れ物とおかずのお皿が机に並び、みんながそこから自分の分をとるスタイルです。もち米は手づかみである程度の塊を持って、そこから一口大にちぎって丸めておかずと一緒につまんで食べます。またキンビアと呼ばれる飲み会もラオスの文化の一つです。氷を入れたビールを飲み、食べ物をつまみながら、お喋りやカラオケをして平均6時間ほどを一緒に過ごします。仕事からの帰り道でも、知った顔から声がかかるほど彼らはしょっちゅう集まって飲み会をしています。日本人からするとなかなかハードですが、一度参加するとぐっと距離が縮まる機会でもあります。b.jpg c.jpg

【なんでも食べる】                                                                             ラオスの食材は多岐にわたります。虫(蚕、コオロギ、カメムシなど)、日本では火を通すような生野菜(ナス、ささげ、唐辛子など)、花、未熟の果物、そこらへんで採ってきた木の葉っぱや実、カエル、タニシ、ヤギ、水牛、犬など、ラオスに来てから初めて食べたものが沢山あります。家で動物を捌くことも多く、生肉、内臓や皮、血液まで食べられるところはすべて食べます。揚げコオロギや茹でただけの花、カエルの煮物など日本で食べてもおいしいと感じそうなものから、生のナスや木の葉っぱなどは苦かったり渋かったり、なぜこれを食べるのかと首をかしげたくなるようなものまで、ラオスの食への好奇心には驚かされることばかりです。                                     
画像6.jpg 画像7.jpg 画像8.jpg▲左からナマズ、食用の花、カエル

【日本食への反応】                                                                             ラオスには海がないので魚の種類は多くありません。生魚はラオス料理にもあるので抵抗は無いようで、日本に行ったことのある人に聞くと「寿司」「刺身」が人気です。職場でいつもご飯を食べさせてもらっているので、私もたまに日本食をふるまったり、センターで子どもたちと調理活動をしたりします。人気だったのは巻き寿司や野菜の煮物、お団子などでした。なんでも食べるわりに知らない料理への警戒心は強く、見て素材がわかるものや、写真やアニメで見たことのあるものが人気のようでした。よく知らないものに対してはすごく警戒する人が多く、口に合わない場合は反応がとても正直で面白いです。ラオスに来て間もない時に子どもに羊羹をあげたら「味がしない」と言われてびっくりしました。                      画像11 - Copy.jpg 画像9.png 画像10.png▲首都で見かけたお寿司の屋台       ▲子供センターで作った巻き寿司とカラフルなお団子

                       

                                        


【時代は変わる】
このように食べることの重要なラオスでも、若い世代はかなり意識が変わってきているように感じます。センターに来る小中学生の親は「子どもがインスタントラーメンしか食べない」と言います。また、「子どもは田んぼや畑を手伝わなくなった」とも言い、大人たちは魚を川で取り、庭に果物の木があり、畑で野菜を育てて鶏や牛を飼っていますが、今後もこのような暮らしがいつまで続くのかはわからなくなっています。お金を出して食べ物を買う生活も「発展」なのだと思いますが、日本から来た私から見れば自分の身の回りで食べ物を調達するほうが豊かな暮らしに見えたりもします。とはいえ、子どもたちもタムマークフン(パパイヤサラダ、ラオスを代表する料理の一つ)はみんな好きだったり、学校の昼休みにセンターの庭の木の実を取りに来たり、素朴な昔からの食の中にも残るものはあるでしょう。まだ都会になりきっていないこのボリカムサイの町で、ちょうど時代の変わりめを肌で感じられることも、JICA海外協力隊になった醍醐味だと思います。



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