JICA海外協力隊の世界日記

モロッコ便り

#11 ぼろ

■職 種:幼児教育
■配属先:シディベヌール県教育局
■名 前:佐々木 友美

2024年度2次隊の佐々木友美です。
幼児教育隊員としてモロッコの公立の就学前教室で活動をしています。

9月になりましたが、まだまだ暑い日が続くモロッコ。緯度が近いため、モロッコと日本の気候は似ていますが、モロッコは乾燥や日差しの強さが特徴的です。私の任地は今月も40度以上になる日が少なくありませんが、せっかくなので、すいかや桃など夏の果物の名残を楽しんでいます。
果物や野菜は、八百屋さんはもちろん、スークで買うことも多くあります。
私の住む地域では、毎週火曜日に大きなスークが開かれ、近隣の町からも多くの人が訪れてはまとめ買いをしていきます。

果物、野菜、肉、惣菜、洋服や文房具まで何でも売っているスークですが、暑い季節の楽しみは “ぼろ”です。ぼろとはアラビア語モロッコ方言のダリジャでアイスキャンディーのことで、ぼろ売りのおじさんが、パフパフとホーンを鳴らしながら、「ぼろ!ぼろ!」と大きな声を出して登場すると、お金を握りしめた子どもたちがおじさんの周りに集まり、嬉しそうにぼろを買っていきます。
なんとも言えない味ですが、大人のお買い物のお付き合いをしている子どもたちにとっては、スークでのお楽しみの一つのようです。

さて、私の活動先である就学前教室は、9月になり新年度が始まりました。教室ではテキストを使って勉強をしますが、それらが揃うのは9月後半。 “テキストがないからすることがない”という考えや、“テキストがないけどこんな活動をしようと思う”という発想など、教員によって思うことやモチベーションは様々ですが、空き時間を活用して、子どもたちとぼろ屋さんごっこをしました。

お買い物のやりとりをすることはもちろん、ぼろ売りのおじさんの「ぼろ!ぼろ!」という声やホーンの音の真似をするなど、見たり聞いたりしたことがある様子を子どもたちなりに表現しており、この町ならではの姿だなと微笑ましく思いました。

また、その傍らで私がぼろを作っていると、“ぼくも作りたい!”という子が登場したので、ある程度まで進めたものを渡し、最後の仕上げをしてもらうことにしました。初めはしっかり折ることやテープの裏表もわかりませんでしたが、なんども繰り返すうちに、おいしそうなぼろを作ることができるようになりました。経験や積み重ねの大切さを感じたひとこまでした。

私の任期も残りわずかとなりましたが、この町ならではの楽しさと私が提案できるアイデアを混ぜながら、子どもたちの様々な気持ちを引き出していければと思います。

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