2026/09/01 Tue
小学校
ナミビアに来て1年が経ちました!


皆さん、こんにちは!2025年度1次隊ナミビア小学校教育派遣の沢田 美百合(さわだ みゆり)です。
2025年8月から、JICA海外協力隊としてナミビアのオマルルに来ています。
今回は、ナミビアに来て1年が経った今の私の心境について書きたいと思います。
ナミビアに来て1年。中間報告会をしました!

先日、首都WindhoekにあるJICAナミビア支所で2025年1次隊の中間報告会がありました。私の任期は2年間。1年経った中間地点で自分の活動報告をすることで、今までの自分の歩みを振り返るいい機会になりました。私が日本にいる時から勉強していた学びの共同体理論に基づき「小集団の学びを通して子どもたちが自ら学び合う」姿を増やしたい。そんな思いで1年前、ナミビアに来ました。ナミビアの教育を初めて目にしたとき、やはりナミビアは日本よりもさらに教師一人で担う子どもたちの数が多いと感じました。教師は教室にたった一人しかいません。そんな中で、一人一人に個別最適な学びを提供するには…私は今までの自分の実践がナミビアでも生かせると確信しました。しかし、現実はそう甘くなく、ナミビアのカリキュラムや時間割等のシステムによる困難さ、文化の違いによる困難さ、「小集団の学び」を見たことがない先生たちに伝える困難さ…挙げればきりがないほど、その壁の大きさに愕然としました。正直、もう無理だ、あきらめようと思ったこともあります。そして、自分の無力さに落胆し、「自分はいったいナミビアに何をしに来たのだろう」と考え込むときもありました。
落ち込んだとき、つらいとき、悲しいとき…皆さんはどうしますか?
私は、落ち込み切ることを意識しています。もう開き直って、「私は今何もできない、しない。しょうがない。今はそのときではないんだ。」と何もできない自分を受け入れることを心がけました。実は、2か月間一度も教室に入れない期間がありました。教室に入るのが怖くて、またできない自分に出会ってしまうのが怖くて、逃げていました。でも、そんなとき無理に自分を奮い立たせるのではなく、その自分と向き合って落ち込み切ろう!と思いました。時間はかかりましたが、今、私はとても前向きに活動に取り組むことができています。あのとき、無理に自分を奮い立たせてやっていたら、もっと長引いたり、完全にあきらめたりしていたかもしれません。もちろん、こんなことはない方がいいとは思いますが、「だめだな、自分」って思うときほど、できない事実が既に自分を追いつめているから、自分だけは「そんなときもあるよね。一旦、落ち込み切ってから考えよう」ってしてあげることは悪いことじゃないと思います。日本にいる時は、そんな自分を「なんて弱いんだろう…」と思っていましたが、ナミビアに来てからはだんだんとそんな自分も自分だなぁ、そんなに強くないんだから無理せず取り組もう、と思えるようになってきています。ナミビアに来て、否が応でも自分自身と向き合わざるを得ない場面が多くありました。そんな経験を通して、自分について改めてよく知ることができた1年だったと感じています。まるで自分の取扱説明書ができていくようです。特に中学生の皆さんには、焦らず、自分と向き合って、じっくりと自分の取扱説明書をつくっていってほしいです。
残り1年、私にできることをひとつずつ。
私の残り1年の目標について書きたいと思います。
それは、「自分にできることを一つでも多くやること」です。
皆さんは、「ハチドリのひとしずく」というお話を知っていますか?これは、南アメリカのアンデス地方に伝わる民話です。
あるとき、森で大きな火事が起きました。森の動物たちはパニックになり、みんな逃げ出します。
でも、クリキンディという名前の小さなハチドリだけは違いました。くちばしで水のしずくを1滴ずつ運んでは、火の上に落として火を消そうとします。それを見た動物たちは「そんなことをして何になるんだ?」「消せるわけがない」と笑いました。
すると、クリキンディはこう答えました。
「私は、私にできることをしているだけ」
海外協力隊って聞くとかっこいいなぁ、すごいことだなぁと日本にいる時は思っていました。実際にたくさんの素晴らしい功績を残す方も多くいらっしゃいます。しかし現実は、人間一人ができることってほんとうに少しだし、現場で地道にやってみると「これをやって何が変わるんだろう?」と思えることばかりが目の前にはあります。私は残り1年、その目の前にある、何も変わらないように思えるほんの小さなことに、全力で取り組んでいきたいです。「小集団の学び」をあきらめたわけではありません。闘志はまだ燃えています。でも、それだけにこだわらずに、「いま、私にできること」をとことんやっていきたいです。
残り1年。私が今、ナミビアで活動をするために、数えきれないほどたくさんの人が支えてくださっています。絶対に、その支えに一つでも多く、私にできることをして、恩返ししていきます。

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