JICA海外協力隊の世界日記

パラオ便り

小学校教育/わたしのエビール・キャンプボランティア体験

エビール・キャンプって何?

 わたしは、6月5日から12日までの7泊8日のエビール・キャンプボランティアに参加した。

 去年参加した同期隊員3人がとても良い体験になったというので、今年70歳のわたしも勇気

をだしてエビール・キャンプボランティアとしての活動に挑戦した。

 そもそも、エビール・キャンプとは?

 〇 エビール・キャンプ”Camp Ebiil” は、エビールソサエティ”Ebiil Society”という環境保護団体

  が2005年から始めた子ども向けの自然・文化体験キャンプ活動

 〇 創設者のAnn Singeoさんは、子どもたちが自分たちの土地や海とのつながりを学ぶ機会

  必要だと考えて、このキャンプ活動を開始。

 〇 「教室は自然の中にある!!」という考えに基づくキャンプ活動。

タロイモの畑(Mesei)で泥んこ体験

 わたしたちボランティアの仕事の中心はキッチンスタッフとの食事作り・配膳・食器洗い

だったけれど、合間をぬって子どもたちの様々な体験活動にも参加させてもらった。どれも

これもが、思い出に残るものだったのだが、泥んこになってタロイモの苗を畑に植えた体験

は今でも忘れられない。

 海に面したエビールトレーニングセンターから、灼熱の日差しをあびながら坂道を上り、

辿りついた川べりのタロイモ畑。いくつかの小さな橋をわたって畑につくと、地域の先生が

わたしたちを待っていてくれた。ココナッツの葉で編んだかごの中には、きれいに整えられ

た芋苗が収められていた。

 まず、わたしたちは虫よけと皮膚を保護するためのココナッツ油を手足に塗った。

 いよいよ苗植え作業だ。ググッ、ズブズブッ。容赦なく泥は、足を、すねを、ひざ上まで

のみ込んでいく。先陣をきって苗を植える子どもたちの姿を見つめながら、これはまるで日

本の田植えのようだと思う。イネが水稲と陸稲はあるのと同じくタロ芋も泥田に植えるもの

と陸植えとがあるのを、わたしはこの時初めて知ったのだった。JICAボランティアの皆さん

もどうぞと促されて、わたしも泥にまみれてタロイモの苗を植えた。心地よい汗が流れた。

 この後、泥だらけになった私たちは、すぐ近くの川や泉に行って体の泥をすすいだ。昔か

ら土地の人々が使い続けてきた泉の淵に腰掛けながら、続いてきた暮らしに思いを馳せた。

パラオでは昔から男性は魚釣り、女性はタロイモを育てるという分業を続けてきたのだった。

家族へのプレゼンが示す「心の成長」

 このキャンプの最終日に、子どもたちは自信をもって自分たちの体験に基づく学習成果を発表

した。この日1週間ぶりに子どもたちと再会した両親やその家族たちは、その自信をもって発表

する姿に大いに満足した様子だった。

 古代集落跡の見学、植林体験と薬草探索、マングローブの観察、伝統漁法体験、タロイモ苗植

え、星空観察・・・様々な体験は事前・事後学習、発表の繰り返しを通して、「学び方」の習得

にもつながったことだろう。リピーターが多いのもうなずける。わたしもできるなら、また来て

みたいと思うエビール・キャンプだった。

執筆者:二瓶篤子(小学校教育、ジョージ B.ハリス小学校配属)

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