JICA海外協力隊の世界日記

パラオ便り

【イボバン実験室】帰国日を迎えました

2年間のパラオでの青年海外協力隊としての活動を終え、ついに帰国の日を迎えました。あっという間だったけれど、とても濃くて忘れられない日々を思い返しています。

私の任地はパラオ共和国のガッパン州イボバン。小さな村で、商店もレストランもなく、シャワーは水、トイレは共同。初めは英語力にも自信がなく、赴任当初は現地の先生方とのコミュニケーションもままならず、授業準備にも時間がかかりました。

それでも、少しずつ村の人たちや学校の先生、生徒たちが「大丈夫だよ」「ゆっくりでいいよ」と温かい笑顔で声をかけてくれ、少しずつ自分のペースをつかめるようになっていったのを覚えています。

私が赴任した高校には、ちょうど日本大使館の草の根無償資金協力で理科室が新設されました。しかし、先生方はこれまで実験の経験がほとんどなく、実験器具や薬品も十分ではなかったため、最初は「理科室ができても、どう活用すればいいかわからない」という状況でした。

そこで、私は現地の店を何度も回り、代用品になりそうなものを探し、実験の計画を立てていきました。
生徒たちには、毎月2回以上は実験を行うことを目標に、理科室での授業を提案。最初は器具に触れるのも怖がっていた生徒たちが、だんだんと自分たちで準備を進め、実験結果を発表できるようになる姿は、私にとって何よりの喜びでした。

最後の2か月には、生徒たちが自分たちで準備した「小学校向け実験ショー」も実現。小学生たちは目を輝かせて見入っていて、高校生たちは誇らしげに実験を披露していました。その姿を見て、「この2年間やってきて本当に良かった」と心から感じました。

学校の先生方もとても親切で、英語がつたない私をいつもサポートしてくださいました。授業の相談に乗ってくれたり、他愛無い話を一緒にしてくれたり…。
村の人たちも同じく、畑で取れた野菜を分けてくれたり、村で暮らす中で、自然と受け入れてくれている温かさを感じました。

最後に先生方が送別会を開いてくださいました。「あなたが来てくれて、理科の授業が変わったよ」と言ってくれた校長先生の言葉は、私の宝物です。

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送別会では、学校からストーリーボード(パラオの木彫り工芸品)と感謝状もいただきました。

協力隊としての生活は決して楽なものではありませんでした。日本のような便利さはなく、文化や生活習慣も全く違う中での毎日は、自分の弱さと向き合う時間でもありました。でも、だからこそ得られたものがたくさんあります。
どんな環境でも「できることから始める」大切さ、人と人の温かいつながり、そして何より、自分自身の成長。

これからはこの経験を活かして、次のステージでも「教育を通じて人を支える」仕事を続けていきたいと思います。

最後に、パラオで出会ったすべての人たちに、心からのありがとうを伝えたいです。
私の2年間を支え、輝かせてくださったパラオの方々、JICAの在外事務所のスタッフさん達、そして年齢も出身地も違う協力隊としてパラオに集った同じボランティアの仲間たちへ。
たくさんの支えと思い出を本当にありがとうございました。

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