2024/07/26 Fri
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【Ebiil日誌】ナマコの定期モニタリング調査
Ungil tutau!(おはようございます!)
生態調査隊員の名取です。
7月23日に、私の赴任後三回目となる、ナマコの定期モニタリング調査を実施しました。
日本と同じように、パラオでもナマコを食べる文化があるのですが、私はパラオで生まれて初めてのナマコ食を経験しました!
カラマンシーの果汁と一緒に食べるのが最高です。
ベルトトランセクト法のマニュアルを作成し、それに従って調査を進めています。
現地職員と一緒に、シュノーケリングをしながらナマコの数と体長を記録しています。
パラオにはナマコがたくさんいて、主に女性の漁師によって採取されていました。
ところが近年、ナマコの数が目に見えて減少しており、問題視されています。
理由ははっきりしていませんが、地元の人々は、商業(輸出)目的の乱獲が、主たる原因と考えているようです。
このような背景から、環境NGOのEbiil Society Inc.は、ナマコの幼体を放流して状況の回復を試みました。
現在は、定期モニタリング調査によって個体数の変化を追跡しています。
潮汐や月の満ち欠け、ナマコが多く現れる時間帯など、現地職員の豊富な経験に支えられながら、現場の状況に適した手順の確立やデータの分析・解析について、共に取り組んでいます。
主に5種類のナマコを調査の対象としています。
Ngimes(左上)
Molech(右上)
Meremarech(左下)
Cheremrum(右下)
Irimd(調査海域では稀)
Ngimesは中身を食べます。半分に切った体は海に戻すのですが、そのうち傷が塞がって、2匹の別々の個体として再生します。とってもSustainable!
Molechは英語でSandfishです。学名はHolothuria scabraで、IUCNレッドリストにENDANGERED(絶滅危惧種)として登録されています。EbiilではこのMolechを主に放流しています。
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