JICA海外協力隊の世界日記

パラオ便り

【Ebiil日誌】ナマコの定期モニタリング調査

Ungil tutau!(おはようございます!)
生態調査隊員の名取です。

7月23日に、私の赴任後三回目となる、ナマコの定期モニタリング調査を実施しました。
日本と同じように、パラオでもナマコを食べる文化があるのですが、私はパラオで生まれて初めてのナマコ食を経験しました!
カラマンシーの果汁と一緒に食べるのが最高です。

ベルトトランセクト法のマニュアルを作成し、それに従って調査を進めています。
現地職員と一緒に、シュノーケリングをしながらナマコの数と体長を記録しています。

パラオにはナマコがたくさんいて、主に女性の漁師によって採取されていました。

ところが近年、ナマコの数が目に見えて減少しており、問題視されています。
理由ははっきりしていませんが、地元の人々は、商業(輸出)目的の乱獲が、主たる原因と考えているようです。

このような背景から、環境NGOのEbiil Society Inc.は、ナマコの幼体を放流して状況の回復を試みました。
現在は、定期モニタリング調査によって個体数の変化を追跡しています。

潮汐や月の満ち欠け、ナマコが多く現れる時間帯など、現地職員の豊富な経験に支えられながら、現場の状況に適した手順の確立やデータの分析・解析について、共に取り組んでいます。

主に5種類のナマコを調査の対象としています。

Ngimes(左上)
Molech(右上)
Meremarech(左下)
Cheremrum(右下)
Irimd(調査海域では稀)

Ngimesは中身を食べます。半分に切った体は海に戻すのですが、そのうち傷が塞がって、2匹の別々の個体として再生します。とってもSustainable!
Molechは英語でSandfishです。学名はHolothuria scabraで、IUCNレッドリストにENDANGERED(絶滅危惧種)として登録されています。EbiilではこのMolechを主に放流しています。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ