2025/01/07 Tue
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【Ebiil日誌】海草の被覆度調査
Alii! みなさま、こんにちは!生態調査隊員の名取です。
2025年の年明けは、ホストファミリーのお家で久しぶりにのんびりと過ごすことができました。
忙しさを言い訳にして、記事の更新ができていませんでしたが、また少しずつ活動の様子をお届けできればと思います。
さて、2025年最初の投稿は、新しく始めた取り組みの「海草の被覆度調査」についてご紹介しようと思います。
パラオではナマコに関する調査を主として行なっているのですが、そのナマコの生息環境である海草群落についても調査をしたいという要望を、カウンターパートからいただきました。
この写真は、ImageJというフリーソフトを使って、一定の面積において海草に覆われている割合を解析している様子です。
現地の経験的な観測によれば、その昔、足の踏み場もないほどナマコがたくさんいた時には、海草もとても多かったそうです。
最近は、その海草も少なくなってきていると感じており、海藻とナマコの数の間に関係があるのではと考えているようです。
海草エリアの保護のため、ある離島周辺をMPA(Marine Protect Area)として制定するよう州政府へ提言をしたいという動きがあり、今回の要望は、その提言に説得力を持たせたいという趣旨のものでした。
調査の結果、Ngimesというナマコの密度と海草の被覆度との間に有意な正の相関が示され、Ngimesと海草の量に比例関係があることがわかりました。
今回は私の方で一連の解析を行いましたが、今後はEbiilのスタッフに引き継いでいく必要があります。
操作自体は難しいものではないので、今後は作成したマニュアルを使ってトレーニングを実施し、スタッフ自身で解析をできるようにしてく予定です。
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